セッション「そのDMP、成果出せていますか?3年運用して感じた様々なウソとホント」でシャッター音が途絶えなかったスライド39枚を公開(Adobe Symposium 2017)
セッションの開始前から会場は緊張感にあふれ、もちろん座席はほぼ空席なし。
登壇したスピーカーはリラックスして、笑顔で開催時刻を待っていました。
2017年9月14日13時25分。
司会の紹介のあと、スピーカーの各務浩平氏(SNC社)は静かに話し始めました。
セッション名は「そのDMP、成果出せていますか?3年運用して感じた様々なウソとホント」。
45分後の14時10分にセッションが終わるまで、スライドを撮影しようとするシャッター音は途絶えず。
情報によればスライドは約100枚。一部のスライドは撮影自体禁止もあり、また一部のスライドは独断と偏見と危険性により公開を見送ります。
撮影に成功した約60枚のうち、厳選した39枚を公開させていただきます。
なお、なんらかの事情により、この記事が公開できなくなったときは、事前の告知なく非公開となります。予めご了承ください。
SNSでの公開可能という説明があったものの、現時点ではスライドを発見できていません。
- Adobe Symosium 2017
- 「そのDMP、成果出せていますか?3年運用して感じた様々なウソとホント」
- リラックス&カジュアルな各務氏
- Agenda とにかくDMPを斬る
- スピーカーは34歳・メガネ・髭・未婚
- 担当業務とウェブサイト概要と導入ソリューションの役割分担(計4枚)
- 本題は「広告代理店がDMPを語る時代はもう終わらせましょう」
- それ、DMP使わなくてもできますという事例ばかり。
- DMPを人体で例えると(S社的)
- DMPに関する3つの誤解
- Q1.DMPは広告ソリューション?(計5枚)
- Q2.DMPは分析のための箱?(DMPって分析用ツール?) 計5枚
- Q3.DMPを内製するってどういうこと?(計5枚)
- 2nd Party Data活用への道のり(計8枚)
- まとめ:3つの誤解と3大バズワード
- 広告主へのメッセージ
- 質疑応答「Webコンサルや広告代理店は、御社を支援する余地はありますか?」→「現時点ではありません。」
Adobe Symosium 2017
2017年9月14日と15日の両日にわたり、Adobe Symposium 2017が開催されました。
symposium.adobe.com14日は、ビジネス/マーケティング担当者向けプログラム。
15日は、IT担当者向けプログラム(含むPatner Day)。
初日の午前中のGeneral Sessionには、日本マクドナルドのCMO 足立 光氏が登壇され、自社のデジタルマーケティングについて講演されたようです。
「そのDMP、成果出せていますか?3年運用して感じた様々なウソとホント」
セッションのタイトルは、集客力を上げるためにそそるようなキーワードを盛り込みます。「DMP」や「成果」は当然気になるところです。
しかし「ウソ」と「ホント」が加わると、DMPの導入を検討している企業の担当者は、
「ウソ」って何?と思うでしょう。利用中でも…。
実際、こんな刺激的なスライドがありました。
「今ままで広告代理店から聞いていた話と違う!!!」
と言っていただければ、個人的には成功です。
「 今まで」ではなく「今ままで」と書くあたり、セッションにかける熱意を感じました。
以下、スライドを公開しますが、基本的には補足するコメントのみを記載します。端的に言えば、聞いてたぼくもよくわからない話があったからです。
Adobeの公式タイトル。
リラックス&カジュアルな各務氏
聴衆側の「何を話すんだろう、この人」という空気をよそに、本人はいたって淡々と花話されました。
Agenda とにかくDMPを斬る
セッションタイトルにもあるように、ひたすら「DMP」ネタのようです。
スピーカーは34歳・メガネ・髭・未婚
何かの理想的なターゲットユーザーのような気もします。
担当業務とウェブサイト概要と導入ソリューションの役割分担(計4枚)
2年前の登壇時の話を振り返ってます。
担当されているウェブサイトの概要図と業務概要。
現在の業務は、全社横断部隊(ウェブ3名+BI1名+マネジメント+私1名)や3行のまとめからわかる通り、分析から施策の実行、社内啓蒙までいろいろやっているようです。
現在、「CXデザイン部データマネジメント課デジタルマーケティング戦略担当」という長い肩書きのようです。
大まかなレイヤーを「集積」「可視化」「分析」「改善」 4つに分け、それぞれのソリューションがどんな役割を果たしているか、まさに可視化されています。
さらに導入の歴史まで。
ソリューションをつなげて機能させるため、どれほどの導入の苦労があったか、想像できません。
赤で囲んでいる「Adobe Audience Manager(DMP)」が本日のテーマです。
本題は「広告代理店がDMPを語る時代はもう終わらせましょう」
ではなく「DMPの本当の価値」を問うことです。
セッション後、参加者に感想を聞いたところ、「同調」ばかりで「反論」を期待していた各務氏は残念そうです。
それ、DMP使わなくてもできますという事例ばかり。
各務氏によれば、事例3件のうち2件はDMP不要ではないかと。
DMPを人体で例えると(S社的)
各部位への指示命令する脳:DMPとあります。
DMPに関する3つの誤解
- DMPって広告ソリューション?
- DMPって分析用ツール?
- DMPを内製するってどういうこと?
Q1.DMPは広告ソリューション?(計5枚)
広告に使うなら「APRU・LTV向上」に、との結論。
Q2.DMPは分析のための箱?(DMPって分析用ツール?) 計5枚
そもそもDMPってなんなの?と。
当然、DWH(データウェアハウス)とは異なります。
DWH(データの箱)と、DMP(アクション装置)を組み合わせて使います。
具体的な利用イメージTarget Finder
これほどソリューションを組み合わせて使うのは、なかなかしんどそうです。
Q3.DMPを内製するってどういうこと?(計5枚)
1stや3rd Party Dataを使った施策は、Private DMP無しでもできる!と。
2nd Party Data連携というDMP最大のメリットが出ないので、意味が無い。
各務氏が特に強調したポイントです。
こう思った方(広告主)がいれば、各務氏も大満足と。
2nd Party Data活用への道のり(計8枚)
うまくいかない3大バズワード「DMP」「Customer Journey」「Contents Marketing」
まとめ:3つの誤解と3大バズワード
広告主へのメッセージ
質疑応答「Webコンサルや広告代理店は、御社を支援する余地はありますか?」→「現時点ではありません。」
各務氏の切れ味は、質疑応答タイムでも変わらず。
現状、すべての広告主がソリューションを深く理解して使いこなせるとは限らないものの、DMPの導入支援やサポートから売上が上がるかどうかは、将来的には不明。
以上、わたしの理解が足りず、わかりづらい点もあると思います。また間違いがあればわたしの記憶違いの可能性大です。予め、お詫び申し上げます。
詳細は、いずれ各務氏本人がウェブメディアで発信してくれるのを期待しています。
各務さん、Adobeの運営事務局のみなさん、すばらしいセッション&イベントをありがとうございました。
林望『文章術の千本ノック』で「品格」ある文章を書けるようになれるか?
「どうすれば品格ある日本語が書けるか。」
副題の問いかけは、タイトルの『文章術の千本ノック』を上回る衝撃がありました。
ときどき「年相応の文章を書いたら?」と言われるので気になっていたんです。
もしかして、ぼくの文章は軽薄なのかと…。
この本を読んだら「品格」ある日本語を書けるようになるのかもしれない。
期待を込めて読み始めました。
- 序文から「お金と文章はけちなほどいい」
- エッセイとは「論理的文章」
- 文章のヘソを作る、書き出しと締めくくりと三つのキーワード
- 文章の品格は「文体と言葉の選び方」
- ユーモアある文章は「自分」の扱いで決まる
- 悪口を書きたくなったときの秘策
- 品格ある日本を書くには品格ある日本人になれ
- 参考(他の方のレビュー)
林望氏は『イギリスはおいしい』で日本エッセイスト・クラブ賞を受賞
著者の林望(はやし のぞむ)氏は、1949年生まれ。作家で、書誌学者。
「リンボウ先生」という愛称で知られ、『イギリスはおいしい』等でエッセイ関連の受賞歴をお持ちです。
本書は、2002年に企画・実施された特別授業「リンボウ先生の表現講座」をもとに書き下ろされました。語りかけるような文体なので、教室で授業を受けている気分になります。
本書の構成は3部構成
品格ある日本語の答えは、当然第一部にあるでしょう。
第一部は序文以外で10に分かれています。特に気になるところを太字にしてみました。
序 文字を惜しめ
- 文章の第一要件は「客観性」にあり
- エッセイと観察
- 論旨と叙述の方法
- 文体の問題
- テーマと寸法
- 文章のヘソ
- 文章の訓練
- 文章の品格
- 文章とユーモア
- 悪口は書くな
8の「文章の品格」に品格ある日本語の答えがありそうです。
品格が上がりそうな箇所を紹介します。
序文から「お金と文章はけちなほどいい」
「お金と文章はけちなほどいい。」
序文「文字を惜しめ」の結論は、この一文です。本当に伝えたい内容だけに文章を削れ!という一言に、ぐさっときます。
著者によれば、アマチュアの文章はとにかく伝えたい内容以外のものが含まれているので、とにかく削れと言います。
でも、書いているうちに、何か閃いて「あれ」も追加しよう、「これ」も追加しよう、となった経験があります。「閃き」はどうすればいいのでしょう?
さらに読み進めてみます。
エッセイとは「論理的文章」
一言で言えば「論理的文章」と定義をしたらいいと思います。だから、論理のない文章はエッセイとは言わないんです。
有名人の「初のエッセイ集」といった類の本を手に取ると、普通の日常を描いているので、エッセイは日記みたいなものだと思っていました。
いわゆる身辺雑記はエッセイとは言わないと著者は断言します。しかも、エッセイどころか「エセもの」とまで切り捨てます。
実に、すっとします(笑)。
文章のヘソを作る、書き出しと締めくくりと三つのキーワード
書き出しの一行で読者の心をひきつけて、締めくくりで読者が思いをかけないところに落とすか、混沌していたものを論理で締めくくるそうです。
そして、文章が書き出しから締めくくりまでたどり着けるよう、書き出す前に「三つのキーワード」を決めておきます。
このキーワードを決めておくことで、書いている途中に浮かんだ思いつきを入れるのを防ぐのです。
今後、この「3つのキーワード法」を使ってみます。
文章の品格は「文体と言葉の選び方」
文章の品格は、文体や言葉の選び方に現れると言います。
品格がないものとして、3つの注意点があげられています。
- しり切れトンボ的文体:「〜してみては?」「〜してみるのもいいかも。」
- 体言止め:たまに使うならいい。
- 手垢の付いた表現の安易な使用:「〜と思っているきょうこのごろ。」「〜にハマっている。」
ぼくは、まさに3つ目の「手垢の付いた表現」を安易に使っています。
例えば、品格ある日本語には「ハマっている」はありえない表現で、「こだわっている」を使うそうです。
最後の一文が素敵でした。
なんとかして自分独自の表現で、ちゃんと描写したいという志が、文章に品格をもたらすのであります。
細かい文体や言葉の選び方より、「志」という言葉に勇気をもらいました。
ユーモアある文章は「自分」の扱いで決まる
生きていくうえでユーモアは欠かせない要素だと思います。当然、文章に盛り込めるようになりたいです。
著者の指摘は3点です。
- 自分が楽しんではいけない
- 自分をからかっていい
- 人を笑いものにしない
本書で書き手に求めることの一つが「客観性」です。
自分の気持ちや論理を書きながらも、相手に伝わるためには客観的に思考しなければならないのです。
お笑い番組で自分のネタにウケまくる芸人がいたら、視聴者側は置いてけぼりになりそうです。
悪口を書きたくなったときの秘策
嫌なやつに対して何か書きたくなったら、一番正しい態度は何も書かずに黙殺するということです。一切書かないのがよろしい。
シンプルな結論です。
「嫌なやつ」が相手だと感情的になってしまいそうですが、ぐっと我慢して口にしないのが、品格ある日本語なのです。
「無視」するのも感情的ではありますが、理性でコントロールできるのが品格あるひとなのでしょう。
品格ある日本を書くには品格ある日本人になれ
タイトルには「文章術」とありますが、著者の求める文章を書くには「人間性」を高める「人間術」が必要そうです。
副題の
「どうすれば品格ある日本語が書けるか」
は、
「どうすれば品格ある日本人になれるか」
と読めてきました。
簡単ではありませんが、文章を書く際に心がけていこうと思います。
参考(他の方のレビュー)
girlsf.jp新しい本ではありませんが、最近のレビューが上がってました。
カテゴリー「私が出会ったマーケター」「イベントレポート」「息子と見聞録」を追加しました
はてなブログの機能のひとつ「カテゴリー」を活用してみます。
書いている私自身、自分がどんなことを書いているのか、混乱してきたからです。
そして、初カテゴリーとして「私が出会ったマーケター」を追加して、過去の記事を設定しました。
経緯を説明します。
はてなブログのカテゴリー機能
利用したのは、はてなブログの標準機能である「カテゴリー」。
無料版でも使える、基本機能のひとつです。
はてなブログの「カテゴリー」の特徴は、
- カテゴリーは記事の画面でも管理画面でも設定できる
- 新しいカテゴリーは記事の画面で追加する
- 複数のカテゴリーを作成できる(上限数は不明)
- ひとつの記事に複数のカテゴリーを設定できる
特に、4つ目の特徴は、いろいろな情報を盛り込んだ記事に複数のカテゴリーを設定できるので便利そうです。
詳しくはこちらのヘルプをどうぞ。
名前を考える前にブログの目的を振り返った
最初に作るカテゴリーは「マーケティング」と思ったところで、立ち止まりました。
そもそもこのブログは何のために書いてるんだっけ?と言う目的の確認です。
この記事にも書いたとおり、最大の目的は「マーケティング情報の発信」です。
日々インプットしているマーケティングの情報をアウトプットして、私自身とブログの読者のかたのマーケティングの知見を高めたいと思っています。
ただ「マーケティング」というカテゴリーは、さすがに大きすぎます。
まずはマーケティングの構成要素として「マーケター」に注目して、「私が出会ったマーケター」を新設します。
「私が出会ったマーケター」の記事一覧(2017年9月)
これまで投稿してきた記事を振り返ってみると、マーケティング関連のイベントでたくさんのマーケターの話を聞かせてもらっています。
「私が出会ったマーケター(イベントレポート)」というカテゴリーには以下の記事を設定しました。
現時点の記事は2本です。
「あなたの知らないデジマの世界」でThought Leadership(ソートリーダーシップ)を教わった(主催テクノロジー・ネットワーク) - マーケター河原塚の放課後ノート
日本マクドナルドCMO足立光さん講演「マクドナルドV字回復を支えたデジタルマーケティング戦略と実行」で5つのポイントを教わった - マーケター河原塚の放課後ノート
というわけで、右サイドバーのエリアに追加しました。
よかったらご覧ください。
カテゴリー「息子と見聞録」も追加
過去の記事には、息子とのやりとりを通して考えた記事も複数ありました。
イベントレポートもいつの間にか、増えています。
またこの記事もそうですが、ブログについて日々悩んだ記録も少なくありません。
そこで、カテゴリー「イベントレポート」「息子と見聞録」「ブログ試行錯誤」も追加しました。
これからもカテゴリーを見直して、読みやすいブログを目指します。
「あなたの知らないデジマの世界」でThought Leadership(ソートリーダーシップ)を教わった(主催テクノロジー・ネットワーク)
あなたの知らないデジマ(デジタルマーティング)の世界がある、と言われたら、マーケターとしては聞きに行かねばなりません。
主催は、テクノロジー・ネットワークという団体で、テクノロジーに関するネットワーキングを行っているそうです。
ちなみにこんな方にお薦めとのこと。
テクノロジーに携わる中で、最新のマーケティングの考え方(つまりデジタル含む)を理解したい人、これから着手する人、見直したい人。マーケターに限定はいたしません!
- 3人のプレゼンと1人のファシリテーション
- デジタルマーケティングにおける技術トレンド、注目トピックス
- テクノロジーが生活者とつながるためには
- 実践!「B2B Digital Marketingをゼロから率いることになったら」
3人のプレゼンと1人のファシリテーション
本日は、3人の講師によるプレゼンテーションと、パネルディスカッション&QAセッションが行われました。講師の方のテーマは、「テクノロジー」に関する注目のトピックスの紹介だったり、「テクノロジー」を一般の方にどうつないでいくかの事例だったり、「テクノロジー」に対処しなければならない組織運営の考え方など、様々でした。
講演の一部を紹介します。
デジタルマーケティングにおける技術トレンド、注目トピックス
講師はティーリアムジャパンのカントリーマネージャーの安藤 嘉教さん。5つの注目トピックスを取り上げました。
- デジタルトランスフォーメーション
- シンプルカスタマービュー
- リアルタイム
- アノニマス(匿名)へのアプローチ
- データガバナンス GDPR対応
デジタルトランスフォーメーションは、Amazonの成長の裏で、閉店していくアメリカの小売業の存在があります。もはや、どの業種でも、デジタルに取り組むのは急務ということでしょう。
リアルタイムの議論は面白く、企業体どころか、業務の担当者ごとにリアルタイムが異あり、それぞれにあったリアルタイムを提供する必要があるそうです。
Tealium | ユニバーサルデータハブとエンタープライズタグ管理
テクノロジーが生活者とつながるためには
講師は、博報堂ケトルのプランナー畑中 翔太さん。
「デジタルテクノロジーのHumanize(人間化・人肌化)」の事例としてヘッドマウントディスプレイ「FOVE」で視線でピアノを演奏できるようにした、肢体不自由児向けユニバーサルピアノシステム 「Eye Play the Piano」を紹介してくれました。
実践!「B2B Digital Marketingをゼロから率いることになったら」
講師は、KDDIの中東 孝夫さん。
2016年8月にKDDIの法人部門のソリューションマーケティング部の部長に就任してからの約1年のチャレンジを紹介してくれました。大きく3つの取り組みをされたそうです。
- 組織ミッションの定義
- コミュニケーションの量
- チェンジマネジメント
その中で特に印象的だったのが、Thought Leadership(ソートリーダーシップ)と1on1(ミーティング)です。
まず、Thought Leadershipの定義は
「あるカテゴリー」で獲得されるリーダーシップイメージを指す。
というものです。
その分野でリーダーであると認識されることで、取引にもプラスの効果を得るというマーケティングの考え方です。
その獲得のために、オーソライズされたメディアの評価を得ることの重要性を教えてくれました。
そして、組織をまとめるために実施した「1on1ミーティング」の話もよかったです。外資系から日本企業に、いきなり責任者に就任という難しい状況。
顔を合わせる頻度と回数を重視する「1on1ミーティング」を実施するという合理性にしびれました。
その他にも、組織運営での工夫や、デジタルトランスフォーメーションの物差しとも言える「デジタル成熟度モデル」など、がっつり聞きたかったのですが、時間切れだったのが残念。
いずれにせよデジタル化の取り組みの貴重な体験を共有いただきました。
最近公開されたばかりのインタビューもオススメです。
そのあと、アドビシステムズの熊村 剛輔さんのファシリテーションのものと、パネルディスカッション&質疑応答タイム、そして懇親会がありました。
ファシリテーターの熊村さん。
講師の皆さん、運営の皆さん、貴重な機会をいただき、ありがとうございました。
日本マクドナルドCMO足立光さん講演「マクドナルドV字回復を支えたデジタルマーケティング戦略と実行」で5つのポイントを教わった
マクドナルドのニュースをよく見ます。
新商品やキャンペーンの発売だけでなく、業績回復、社長のメッセージが関西弁になってしまうこんなお遊びまで、多種多様なメッセージが飛び交っています。
そんな元気な日本マクドナルドのCMO足立光さんが登壇される。
しかも、「デジタルマーケティング」について語るとなれば行かねばなりません。
(しかし、実はこのデジタルマーケティングという考えかた自体が、、、)
主催は、グロービスデジタルマーケティングクラブ。今回はメンバー以外にも参加を解放してくれたので参加できました。感謝です!
グロービスマーケティングクラブは、グロービス経営大学院の公認クラブ(代表:村上佳代)で、現役生と卒業生で構成されている「デジタルマーケティング」関連の自主的学習組織(会員579名、2017年9月13日時点)。
- 結論「デジタルマーケティング戦略と実行の5つのポイント」
- まず「デジタルという言葉を使わない」
- 次に「戦略の変更はトップダウンで」
- 「デジタル」だけを考えない(目的、全体、リアル)
- 明確なKPI設定
- まず自分をデジタル化する
- 質疑応答で足立さんの「マーケティングの定義」を聞く
結論「デジタルマーケティング戦略と実行の5つのポイント」
足立さんは5つのポイントを挙げました。
- 「デジタル」という言葉を使わない
- 戦略の変更はトップダウンで
- 「デジタル」だけを考えない(目的・全体・リアル)
- 明確なKPI設定
- まず自分をデジタル化する
それぞれ解説しつつ、具体的にどう活かせばいいのか、考えてみます。
まず「デジタルという言葉を使わない」
デジタルマーケティングの講演なのに、いきなりです。
頭のなかが「?」「?」「?」でいっぱいに。
要約すると、デジタルのメディアも既存メディアと同じように使うということです。
特に、メディア(PR)、ファンの声(SNS)、自社メディアを重視しました。
自社メディアにはアプリも含まれます。DL数3700万、アクティブ数1350万という規模は、個人向けのメディアとして強力です。
ここ数年、企業のなかには、デジタルマーケティン部といった名前の専門部署を作る動きがありました。「デジタル」へ注力するスタンスを社内外にイメージづけられる反面、非デジタルと部門とどう連携するか、課題は残りそうです。
実は、この「1.デジタルという言葉を使わない」は、実は「4.明確なKPI設計」とつながっていると思います。詳しくは後述します。
次に「戦略の変更はトップダウンで」
足立さんがCMOに就任したとき、会社はかなり厳しい局面だったそうです。
コスト面でも厳しかったため、デジタルにシフトさせました。
そのうえで、商品の投入時の戦略を見直しました、
- まず「PR」。PRイベントや自社アプリなどでの告知を仕掛けます。
- 商品の発売前の「PreBuzz」で消費者を盛り上げ。
- 「Launch」で提供を開始。WebやTVCMで大規模にアピール。
特に、「PR」は話題性を重視し、消費者の参加型キャンペーンなど、様々なアイデアをしかけているそうです。
「デジタル」だけを考えない(目的、全体、リアル)
明確なKPI設定
KPIを見直し、マーケティングKPIを変更しました。
売り上げ・客数に、「PreBuzz」というSNS等での反響を加えたそうです。
また、この「PreBuzz」のボリュームと、その後の売り上げとの相関関係を把握。
当然、広告代理店も広告媒体などを見直し、「PreBuzz」を意識した提案が出てくるように変わってきたそうです。
まず自分をデジタル化する
以前、PokemonGoが爆発的にヒットしたとき、実際に遊んだ経営者は多くなかったという話をされました。
マーケティング責任者自身が新しいデジタル技術に触れていなければ、部下たちはついてこないと言います。
以上、5つの指摘はこれからも振り返り続けるつもりです。
講演のあと、質疑応答タイムに突入しました。
質疑応答で足立さんの「マーケティングの定義」を聞く
足立さんは来場者からの質問にスパッと答えていきます。
なかでも印象的だったのが「マーケティングの定義」についてです。
- 人の心を動かす(行動)
- ビジネスを作る仕事全部
- 継続的なしくみ化
施策の実現のためには、営業のバックアップ部門は何でもやるのだと思います。
近々、本講演のレポートがWebメディアにも登場する予定。詳しくはそちらでご覧いただけると思います。
頭上を飛翔体が通過した朝の記録(2017年8月29日)
今朝、5時半に起きて出勤の準備をしていたとき、Yahooのアプリの通知に気づきました。
北朝鮮が…。
というお決まりのニュースかと思いながらテレビをつけると、4つに分割された画面が見えました。
文字情報のほか、いくつかの地点の風景です。右上は、どこかの基地かもしれません。
この画面構成を見ていて、東日本大震災を思い出しました。緊急事態で、大量の情報を流すためのフォーマットなのかもしれません。
テレビ(NHK)で得られた情報
2017年8月29日の朝の出来事について、同日の7時過ぎに得られた情報でまとめると(慌ててたので記憶が誤っている可能性あり)
- 5時58分に北朝鮮西岸から飛翔体が発射された(時間の経過とともにミサイルと言う表現に変化)
- 6時直後の段階では北海道、東北、関東北部など広い範囲が警戒地域とされた
- 6時6分ごろ、日本の上空、具体的には北海道の上空を通過
- 6時すぎの時点(?)では「破壊措置の実施はありません。」と報道
- 6時12分に北海道の東沖合に落下
- 落下地点は襟裳岬の東1180km
- 日本国内での落下による被害の情報なし
- ミサイルは3つに分離
- 飛行距離は3000kmで飛翔時間は14分なので、火星?号
- 飛行距離3000kmはグアムに到達する距離
- 菅官房長官の発表は6時40分ごろ
約1時間弱の間に、さまざまな情報が現れて変化していきました。
このあとより確かな情報が出てくるでしょうが、リアルタイムにわかったことをメモしておきます。
今回の情報からわかったこと
- ミサイルの発射から日本上空通過まで8分。
- 発射の情報が伝わるのは、発射から4分後(Yahooのアプリが早かった模様)。
- 落下する方向の特定は難しい。
- 頑丈な建物や地下に避難するよう指示が出る
ぐらいでしょうか。
なにかあったとき4分以内に、避難できる場所があるか確認しておいたほうがよさそうです。
といっても、運よくこの時間に目が覚めていて、ダッシュして駆け込む姿はなかなか想像できません。
コンビニのおじさんたち
いつも通り自宅の最寄り駅に向かいます。
駅前のコンビニには、ちょっとHな雑誌を立ち読みするおじさんが数人。
飛翔体の影響はないようです。
交通機関の遅れ
ニュースでは、東北新幹線などが安全確認のため遅延と報道されていました。
地元の路線も遅延。
車内放送は「政府からの北朝鮮のミサイルの発射に関する情報により、遅延が生じています。」と。
飛翔体に対策できることは災害対策と似ている
飛翔体あらためミサイルが頭上を通過するという現実離れした状況ですが、個人としてできることはあります。
緊急時の行動を決める、緊急時に備えた持ち物を用意するの2点です。
緊急時にどういう行動をするか、予め決めておこうと思います。
- 頑丈な建物や地下ってどこ?
- 家族の連絡手段は?
- 集合地点は?
災害発生前に考えておくべき事項と同じです。
持ち物の準備としては、備蓄するものと常時持つもとに分けて、
- 家庭内の食料品・水の備蓄を確認する
- スマートフォンの充電池を携帯する
- 手荷物にペットボトルの飲料を加える
これまた災害対策と同じです。
これ以上のことがないよう、願っています。
おまけにJアラート漫画を
Jアラートの漫画を描きました pic.twitter.com/ebuSbCk9XP
— 横山了一@戦国コミケ1巻発売中 (@yokoyama_bancho) 2017年8月28日
Aging2.0 Japan Meetupで聞いた米国の介護事情のダイナミックさ
シニア市場に特化した米国のインキュベーター、Aging2.0が日本でMeetupを実施したので参加しました。
Aging2.0とは
日本で紹介された記事を調べてみると、
「Aging2.0」は、米国サンフランシスコに拠点を置き、超高齢社会向けのデジタル技術の開発を目指す起業家の育成や投資活動を推進。過去4年にわたって世界各国で300以上のイベントを開催し、起業家、技術者、デザイナー、投資家、介護事業者、高齢者などが、業界や国境を越えてより良い超高齢社会の実現を目指す仕組みを構築している。
超高齢社会向けのデジタル技術の開発というキーワードが魅了的です。
その日本版立ち上げのアクションとして、Meetupが開催されました。
セッションからアメリカの介護事情を知る
まずは、アンバサダーの阿久津靖子さんから。
主にアメリカと日本の市場比較を多角的に説明してくれました。
出てきたキーワードは、家族介護、金融保証、住みやすいコミュニティといった大きな視点から、服薬管理、転倒予防、リモートケアなど個別の課題まで。
MT ヘルスケアデザイン研究所 (阿久津さんが代表取締役されている会社)
その後、複数のセッションがありました。
印象的だったのが、スタンフォード大学の池野文昭さんとベンチャーキャピタリストの齋藤茂樹さんによる対談と、西海岸でフリーランスをされている西村由美子と阿久津靖子さんの対談でした。
西海岸から日本を見ると
池野さんの「日本は高齢化が進んでいるのに、GDPが世界三位ってすごい!」
齋藤さんの「日本は技術をビジネスにする力が弱い。」
とのコメントが印象的でした。
参考:お二人について掲載されているウェブサイト
SIPフィナンシャル・グループ » 代表取締役社長 齋藤 茂樹(サイトウ シゲキ)
米西海岸の介護事情
西村由美子さんは米西海岸に住んでいる方で、アメリカの介護業界のリアルタイムの話を聞けました。
- 西海岸は車がないと生活できない社会。自動運転のテストを見かける。ここ半年でもかなり有能になり、左折もできるようになっている(アメリカは右側通行なので、左折は対向車線をまたぐので難しい)。
- 人工知能で、介護を必要としている人と、介護サービス提供者をマッチングさせるサービスが大きな資金を得て急成長している。
- アメリカは歯科の予防医療が進んでいる。半年ごとのメンテナンスはほぼ無料に近いが、逆に虫歯の治療は高額。
日本では高齢社会の参考例というとデンマークなどの北欧諸国の情報が中心です。
しかしスポード感のあるアメリカの動きもフォローしていきたいです。
Aging2.0 Meetupの運営関係者のみなさま、お疲れさまでした。
参考リンク
Aging2.0 | A Global Network of Innovators | Aging2.0
今から10年20年経てば、自分で車を運転するのは、非道徳的なことだと考えられるようになるだろう。今では煙草を人前で吸うのは非道徳的なことだと考えられるようになったのと同じように。
— Marc Andreesen Bot (@pmarcabot) 2017年8月17日