日本マクドナルドCMO足立光さん講演「マクドナルドV字回復を支えたデジタルマーケティング戦略と実行」で5つのポイントを教わった
マクドナルドのニュースをよく見ます。
新商品やキャンペーンの発売だけでなく、業績回復、社長のメッセージが関西弁になってしまうこんなお遊びまで、多種多様なメッセージが飛び交っています。
そんな元気な日本マクドナルドのCMO足立光さんが登壇される。
しかも、「デジタルマーケティング」について語るとなれば行かねばなりません。
(しかし、実はこのデジタルマーケティングという考えかた自体が、、、)
主催は、グロービスデジタルマーケティングクラブ。今回はメンバー以外にも参加を解放してくれたので参加できました。感謝です!
グロービスマーケティングクラブは、グロービス経営大学院の公認クラブ(代表:村上佳代)で、現役生と卒業生で構成されている「デジタルマーケティング」関連の自主的学習組織(会員579名、2017年9月13日時点)。
- 結論「デジタルマーケティング戦略と実行の5つのポイント」
- まず「デジタルという言葉を使わない」
- 次に「戦略の変更はトップダウンで」
- 「デジタル」だけを考えない(目的、全体、リアル)
- 明確なKPI設定
- まず自分をデジタル化する
- 質疑応答で足立さんの「マーケティングの定義」を聞く
結論「デジタルマーケティング戦略と実行の5つのポイント」
足立さんは5つのポイントを挙げました。
- 「デジタル」という言葉を使わない
- 戦略の変更はトップダウンで
- 「デジタル」だけを考えない(目的・全体・リアル)
- 明確なKPI設定
- まず自分をデジタル化する
それぞれ解説しつつ、具体的にどう活かせばいいのか、考えてみます。
まず「デジタルという言葉を使わない」
デジタルマーケティングの講演なのに、いきなりです。
頭のなかが「?」「?」「?」でいっぱいに。
要約すると、デジタルのメディアも既存メディアと同じように使うということです。
特に、メディア(PR)、ファンの声(SNS)、自社メディアを重視しました。
自社メディアにはアプリも含まれます。DL数3700万、アクティブ数1350万という規模は、個人向けのメディアとして強力です。
ここ数年、企業のなかには、デジタルマーケティン部といった名前の専門部署を作る動きがありました。「デジタル」へ注力するスタンスを社内外にイメージづけられる反面、非デジタルと部門とどう連携するか、課題は残りそうです。
実は、この「1.デジタルという言葉を使わない」は、実は「4.明確なKPI設計」とつながっていると思います。詳しくは後述します。
次に「戦略の変更はトップダウンで」
足立さんがCMOに就任したとき、会社はかなり厳しい局面だったそうです。
コスト面でも厳しかったため、デジタルにシフトさせました。
そのうえで、商品の投入時の戦略を見直しました、
- まず「PR」。PRイベントや自社アプリなどでの告知を仕掛けます。
- 商品の発売前の「PreBuzz」で消費者を盛り上げ。
- 「Launch」で提供を開始。WebやTVCMで大規模にアピール。
特に、「PR」は話題性を重視し、消費者の参加型キャンペーンなど、様々なアイデアをしかけているそうです。
「デジタル」だけを考えない(目的、全体、リアル)
明確なKPI設定
KPIを見直し、マーケティングKPIを変更しました。
売り上げ・客数に、「PreBuzz」というSNS等での反響を加えたそうです。
また、この「PreBuzz」のボリュームと、その後の売り上げとの相関関係を把握。
当然、広告代理店も広告媒体などを見直し、「PreBuzz」を意識した提案が出てくるように変わってきたそうです。
まず自分をデジタル化する
以前、PokemonGoが爆発的にヒットしたとき、実際に遊んだ経営者は多くなかったという話をされました。
マーケティング責任者自身が新しいデジタル技術に触れていなければ、部下たちはついてこないと言います。
以上、5つの指摘はこれからも振り返り続けるつもりです。
講演のあと、質疑応答タイムに突入しました。
質疑応答で足立さんの「マーケティングの定義」を聞く
足立さんは来場者からの質問にスパッと答えていきます。
なかでも印象的だったのが「マーケティングの定義」についてです。
- 人の心を動かす(行動)
- ビジネスを作る仕事全部
- 継続的なしくみ化
施策の実現のためには、営業のバックアップ部門は何でもやるのだと思います。
近々、本講演のレポートがWebメディアにも登場する予定。詳しくはそちらでご覧いただけると思います。