Aging2.0 Japan Meetupで聞いた米国の介護事情のダイナミックさ
シニア市場に特化した米国のインキュベーター、Aging2.0が日本でMeetupを実施したので参加しました。
Aging2.0とは
日本で紹介された記事を調べてみると、
「Aging2.0」は、米国サンフランシスコに拠点を置き、超高齢社会向けのデジタル技術の開発を目指す起業家の育成や投資活動を推進。過去4年にわたって世界各国で300以上のイベントを開催し、起業家、技術者、デザイナー、投資家、介護事業者、高齢者などが、業界や国境を越えてより良い超高齢社会の実現を目指す仕組みを構築している。
超高齢社会向けのデジタル技術の開発というキーワードが魅了的です。
その日本版立ち上げのアクションとして、Meetupが開催されました。
セッションからアメリカの介護事情を知る
まずは、アンバサダーの阿久津靖子さんから。
主にアメリカと日本の市場比較を多角的に説明してくれました。
出てきたキーワードは、家族介護、金融保証、住みやすいコミュニティといった大きな視点から、服薬管理、転倒予防、リモートケアなど個別の課題まで。
MT ヘルスケアデザイン研究所 (阿久津さんが代表取締役されている会社)
その後、複数のセッションがありました。
印象的だったのが、スタンフォード大学の池野文昭さんとベンチャーキャピタリストの齋藤茂樹さんによる対談と、西海岸でフリーランスをされている西村由美子と阿久津靖子さんの対談でした。
西海岸から日本を見ると
池野さんの「日本は高齢化が進んでいるのに、GDPが世界三位ってすごい!」
齋藤さんの「日本は技術をビジネスにする力が弱い。」
とのコメントが印象的でした。
参考:お二人について掲載されているウェブサイト
SIPフィナンシャル・グループ » 代表取締役社長 齋藤 茂樹(サイトウ シゲキ)
米西海岸の介護事情
西村由美子さんは米西海岸に住んでいる方で、アメリカの介護業界のリアルタイムの話を聞けました。
- 西海岸は車がないと生活できない社会。自動運転のテストを見かける。ここ半年でもかなり有能になり、左折もできるようになっている(アメリカは右側通行なので、左折は対向車線をまたぐので難しい)。
- 人工知能で、介護を必要としている人と、介護サービス提供者をマッチングさせるサービスが大きな資金を得て急成長している。
- アメリカは歯科の予防医療が進んでいる。半年ごとのメンテナンスはほぼ無料に近いが、逆に虫歯の治療は高額。
日本では高齢社会の参考例というとデンマークなどの北欧諸国の情報が中心です。
しかしスポード感のあるアメリカの動きもフォローしていきたいです。
Aging2.0 Meetupの運営関係者のみなさま、お疲れさまでした。
参考リンク
Aging2.0 | A Global Network of Innovators | Aging2.0
今から10年20年経てば、自分で車を運転するのは、非道徳的なことだと考えられるようになるだろう。今では煙草を人前で吸うのは非道徳的なことだと考えられるようになったのと同じように。
— Marc Andreesen Bot (@pmarcabot) 2017年8月17日