メンバーを見極める問いかけ「あなたが知っていることを私に説明してください」
「あなたが知っていることを、私に説明してください。」
と言われたことはありますか?
英語では「Ok now tell me what you know」だそうです。
最近聞いたこの問いかけについて考えてみます。
新メンバーに業務を説明する
新規事業や会社の立ち上げでは、ペースは様々でしょうけど、事業の成長とともに増員していきます。
新しいメンバーが早く戦力になれるよう、いろいろな工夫をします。
重要なことの一つは「共通言語を持つ」ことです。
出身企業や業界によって、同じ言葉でも想像する意味合いは異なります。さらに、理解の度合いも重要です。
例えば、新メンバーに業務を説明するには、どこまで詳しく話す必要があるのかわかりません。これまでの経歴から見当をつけるものの、説明を通してどれくらい知識があるか確認していきます。
例えば、
私「○○のこと、ご存知ですか?」
このとき
「はい、知っています。」や「いえ、知りません。」と答えてくれるとスムーズです。前者なら手短に話しますし、後者なら詳しく説明します。
でも
「少しは…」や「ある程度は…」と言われると、謙遜なのか、虚勢なのか、わかりません。まったく知らないわけではないと、こういう表現になるのかもしれません。
以前はそれ以上突っ込まずに話を進めていました。
あるとき、同僚が新メンバーに業務の説明をしていた時、「少しは…」が出てきました。
すかさず、次の問いかけをしていたのです。
「では、その少しを私に説明してください」
新メンバーは「少しは…」と答えた手前、何か言わなければなりません。
わかっている範囲で説明するので、理解度がよくわかり、より的確に説明ができます。
そして、良くも悪くも、性格や力量がわかります。
- 「少しは…」をどの程度の理解度で使うのか
- 物事を理解する際に、何に注目するか
- 説明力の高低
答え方や質問で、いろいろなことがわかってしまうのです。
何かの本で、次のような一文を読んだことがあります。
物事の理解度は、他者に説明できるかどうかでわかる
つまり、この問いかけは、相手がよくわかっていても使えるのです。
今後もこの問いかけのような、いい質問を発見したら紹介します。