マーケター河原塚の放課後ノート

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映画『忍びの国』の主人公無門は凄腕フリーランスではない(ネタバレあり)

映画『忍びの国』を観た。

思わず、主人公は凄腕フリーランスか、とTweetした。

しかし、よく考えてみると、どうも違う。

凄腕どころか、質の低いフリーランスだと思えてきた。

自分がいなくなったあとのことを何にも考えていないからだ。

映画『忍びの国』とは

原作は、戦国ものでヒット作が続く和田竜さん。『のぼうの城』や『村上海賊の娘』などもよく知られています。

テーマは、織田家の天下統一過程での伊賀攻めです。

主人公は、伊賀忍者の無門。凄腕で容赦のない仕事ぶりをする反面、自分がさらってきた女性、お国の機嫌をとるのに苦労する面を持っています。

無門を演じるのは、嵐の大野智さん。お国役に石原さとみさん、敵対する強弓の使い手日置大膳役を伊勢谷友介さんなどが演じる、エンターテイメント作品になっています。

www.shinobinokuni.jp

この作品のなかでは、伊賀忍者たちは「虎狼の族(ころうのやから)」と呼ばれています。報酬さえもらえれば、どんな非道なこと、それこそ同じ伊賀忍者同士でも易々と殺し合うような存在だからです。

報酬をもらって凄腕を発揮する、という点だけで「凄腕フリーランス」と言ってみたものの、よくよく考えると凄腕でもなんでもないと気づきました。

伊賀忍者の働きぶり(以下、ネタバレあり)

象徴的なシーンが、丸山城(多分)の築城です。

まず、織田家が伊賀忍者と友好的なふりをします。伊賀忍者たちは自国の防衛では報酬を貰えないからと消極的でした。忍者の頭たちも織田信長次男織田信勝(伊賀攻めの際は北畠具豊と名乗る)の家臣に丁重に接します。

次に、信勝の家臣たちは、伊賀国内に城を築くことを伝えます。築城に協力したものには手厚く賃金を払うと約束します。命の危険のない仕事に、忍者たちは喜んで手伝います。

いよいよ城が完成しました。忍者たちは賃金をもらって城から立ち去り、信勝勢は城を拠点として伊賀の国の支配へ乗り出す、とその瞬間。

城が爆破されます。

忍者たちの頭のロジックは、頼まれた仕事は終わらせた。でも、今後の仕事を受けるのに邪魔だから壊したというものです。

これは凄腕フリーランスではないです。

凄腕フリーランス

どんな分野のフリーランスにせよ、自分がいなくなったあとのことも考えるのが、本当の凄腕なのだと思います。

先のことを考えて、請け負った仕事を計画的に進めるとともに、自分がいなくなった時のことも考えておく。

中国の三国志の天才軍師、諸葛孔明は自分が亡くなった後の人材を3人まで指名したと言われています(逆に、3人しか自分の後継者たる人材がいない悲劇的な状況を暗示していたとも言われます)。

映画『忍びの国』の主人公、無門は忍びの腕こそ凄いものの、目の前のこと以外を考えられる人物ではありませんでした。

トーリーのなかで、彼がどうなっていくのか。

気になるかたは映画館へどうぞ!


「忍びの国」予告