私の転機は30代前半での転職 #わたしの転機
はてなブログは、ブログを書きやすくするために「お題」というテーマが定期的に設定されています。
今回のお題は「わたしの転機」。
社会人生活を振り返るのにちょうどいいので書いてみます。
30代前半の転職
やはり30代前半で転職したのが、大きかったです。
当時はB2B(法人向け)のマーケティングをしていました。ある情報サービスの企画や設計、ソリューションを組み合わせて付加価値を上げる提案を考える仕事です。
ユーザーへのヒアリングをもとに企画するのは楽しかったし、周囲のひとにも恵まれていました。特に不満はなかったのです。
なぜ、転職をしたのか?と振り返ってみると、もっと面白そうな気がしたからです。
転職先は、異業種からの参入で始まった新規事業であり、まだまだ組織もビジネスも固まっていない状態でした。妻以外の家族には相談せず、事後報告だったので心配もかけました。
そのとき、会社の先輩から受けたアドバイスを覚えています。
君は、転職先で仕事がうまくいかなくて苦しむかもしれない。
この会社ではうまくいったのにと思うだろう。
だが、この会社では何年もかけて築いた周囲との信頼関係に助けられているんだ。
もう一度、関係を築いていく覚悟をして、転職先でがんばるように。
実は、先輩自身も他の会社からの転職組で、苦労されていたのでアドバイスをしてくれたのでしょう。そして見事にアドバイスは的中します。
転職先での失敗
転職先は、事業開始から1年足らず。
マーケティング部門は、担当役員から管理職、現場まで合わせても数人。やることは無限にあります。
当初、転職したばかりの私に気を使ってくれて、前職での経験を活かせそうなプロジェクトを担当させてもらいました。
4月に転職して、数ヶ月で結果を出せると、気合を入れて取り組みました。
しかし、盛大に空回り。
スケジュールは大幅に遅れ、リリース予定は変更するかどうかの判断が必要なほど、状況は悪化したのです。
失敗の原因は、
- プロジェクトの趣旨や目的の説明不足
- 専門知識が異なる他のメンバーへの配慮なし
- サービスの仕様に関するロジカルな説明なし
などなど、どうにもならないほど、ひどいものです。
しかし、当時の私はまったく気づかず、なぜうまくいかないのか、悩みました。簡単なプロジェクトのはずなのに、なぜ進まないのだろうか、と。
救ってくれた天才ディレクター
プロジェクトには、社内の各部署のメンバーとともに、天才ディレクターが加わっていました。クライアント向けの競合コンペでは、連戦連勝という経歴の持ち主です。
悲惨な状況を見かねて、助け舟を出してくれました。
私へのヒアリングから、プロジェクトに必要な目的や趣旨を引き出してはドキュメントに可視化してきました。私と他のメンバーとの通訳になってくれたのです。
プロジェクトは一気に動き出し、当初の予定どおりにリリースできました。
後日、前職での先輩のアドバイスをしみじみと思い出したのです。
以来、プロジェクトマネージャーをする際は、他のメンバーからのヒアリングを重視するようになりました。
特に、プロジェクトの開始時点で、疑問に思うこと、懸念することを言ってもらうのです。
おかげで、プロジェクトの進捗は改善されました。いまでもこの時の自分の至らなさを思い返すようにしています。
なお、私を助けてくれた天才ディレクターは数年後に転職。やはり超大手クライアント向けの競合コンペで勝利し、数々のプロジェクトを成功に導いていると聞きます。
一緒に仕事をできて、たくさんのことを学ばせてもらって感謝しています。