【緊急レポート・動画あり】ブランドを守るために広告主が知らなければならないことをスマートニュースで聞いた@AdTech2017
「今は広告主が意志を持って管理しないと危険。」
危険というキーワードが飛び出したのが、デジタル広告におけるブランドセーフティーに関するセッションです。
広告主およびパートナー企業にとって重要なテーマかつ、ある調査が発表されたタイミング(「日本のマーケター、8割が「アドフラウド」を知らない?:Supership ✕ Momentum による調査結果 | DIGIDAY[日本版]」)ということもあり、現在まとめられる範囲で情報をまとめて公開します。
もしかして「自分も8割だ!」というかたは、大至急読んでおきましょう!
- AdTechとは
- ダイアモンドスポンサー、スマートニュースの挑戦
- セッション「いまさら聞けないブランドセーフティーの重要性とは」に、大和ハウス工業の大島茂氏が登壇
- スマニュー菅原健一氏「(広告の出稿先として)なぜスマートニュースを選ばれたのでしょうか?」
- スマートニュースと他アプリとの広告表示を比較
- スマートニュースの3つのブランドセーフティ
- 大島氏「今は広告主が意識を持って管理しないと危険」
- 参考記事(大島氏と菅原氏がウェブメディア等で発信したもの)
AdTechとは
このセッションが行われたのは、AdTech(アドテック)というイベントです。
近年、広告に関するデジタルソリューションを「アドテク」と呼び、その名前を冠しています。
今年(2017年)は10月17日(火)と18日(水)の2日間にわたって東京国際フォーラムで開催されました。
広告業界のテーマについてさまざまなスピーカーによるセッションが行われるほか、出展エリアは、広告ソリューションがずらりと並ぶ、いわば「広告の見本市」状態です。
ダイアモンドスポンサー、スマートニュースの挑戦
スポンサー&出典企業の一覧はこちら。
唯一、ダイアモンドスポンサー(Diamond Sponsers)となったのが、ニュースアプリの雄、スマートニュース社(SmartNews)。
同社の紹介ページには、
「ブランドセーフティ」「ビューアブルインプレッション」「アドフラウド」など広告業界の課題に対して対応をしています。
の記載もあります。
同社の展示ブースでは、2日間にわたってさまざまなセッションが行われました。
セッション「いまさら聞けないブランドセーフティーの重要性とは」に、大和ハウス工業の大島茂氏が登壇
大和ハウス工業の大島茂氏(総合宣伝部 事業販促企画室長)は、以前からブランドを守る広告主の立場からデジタル広告に対して警鐘を鳴らしていたと言います。
聞き手は、スマートニュース社の菅原健一氏。
まず、菅原氏から大島氏に登壇を依頼した経緯が話されました。
菅原氏「5年前ぐらいから、大島さんがビューアビリティ(後述するブランドセーフティーの課題のひとつ)について指摘していたのを記憶している。」
大島氏「2007年に総合宣伝部に赴任してからWeb広告を統括するようになったが、その当時(10年前)から、広告の掲載面がどう言うところかについて確認をするようにしていた。具体的には、掲載面をきちんと細かく説明できないネットワークは扱わない。広告の掲載箇所によっては、反社会勢力やテロリストへの資金供与になりかねないからだ。テレビCMや新聞広告では当たり前のこと。しかし、昨年の時点でも、ウェブメディアに対してブランドセーフティーのソリューションの導入を依頼しても嫌がれるのが現状。」
スマニュー菅原健一氏「(広告の出稿先として)なぜスマートニュースを選ばれたのでしょうか?」
大島氏は前提として
「PC時代はYahoo! JAPANなどのポータルサイトがあったが、スマートフォン時代になってウェブブラウザの利用が減り、アプリが中心になった。」
と指摘しました。
その上でかなり前からスマートニュースへの出稿を行った理由を3つ挙げました。
- (情報をニュースしようとしてアクセスしている)ニュースアプリと広告は相性がいい
- 他のニュースアプリに比べてデザインがいい。
- 広告のバリエーションが豊富。(あまり知られてないが)市町村単位でターゲティングできる。
スマートニュースと他アプリとの広告表示を比較
広告の表示については、スマートニュースと交通検索のアプリ例を比較しました。
他のニュースのフォーマットと統一感がありながら、 [広告]の表示が明確です。
[PR]でもなければ、[AD]でもない点を、ユーザーに伝えています。
菅原氏「大島さんは、怖いぐらい、本当によくスマートニュースをよく見ている。他社の広告への関心も高い。」
大島氏「広告の営業をする側が知らなすぎる。もっと勉強してから提案に来てほしい。売る側が詳しくなくてどうするんだと言いたい。」
スマートニュースの3つのブランドセーフティ
スマートニュースが行っている対策は、ビューアビリティ、アドフロード、ブランドセーフティの3つ。
- ビューアビリティ(広告が実際閲覧可能な状態で表示されているか)
- アドフロード(広告が機械ではなく人に表示/クリックされているか)
- ブランドセーフティ(広告が適切なコンテンツに掲載されているか)
(資料上はアドフラウドと表記されていますが、Fraudの発音と異なっているためフロードと記載しています。参考「fraudの意味・用例|英辞郎 on the WEB:アルク」)
大島氏「今は広告主が意識を持って管理しないと危険」
大島氏「 今は広告主が意識を持って管理しないと危険。(ほとんどの)代理店に意識がない。現在、ホワイトリストで広告配信をしている。手間はかかるが、ハウスエージェンシーの協力により実現している。」
(ホワイトリスト方式による広告配信とは、広告を掲載するサイトを、予めリストとして登録したものだけにする方式です。一方、ブラックリスト方式は、広告を掲載しないサイトを決めるものです。前者のほうがより厳格な方法ですが、定期的にウェブサイトを精査するなど、運用の負荷は高いと言われています、 )
菅原氏「今後どうしていけばいいか、アドバイスをお願いします。」
大島氏「(ブランドセーフティを理解する)ネットワークやメディアが作られること。そして、広告審査をしっかりして行うこと。
ただ、現状はスマートフォン向けの広告をどうするか悩ましい。」
実際の動画も配信されています。ぜひご覧ください。
参考記事(大島氏と菅原氏がウェブメディア等で発信したもの)
また3年前の記事です。大島氏はこのころからブランドセーフティについて発信されていました。
菅原氏は『宣伝会議』(2017年10月号)への寄稿でブランドセーフティ含む、広告主の課題について言及しています(有料)
同様に、菅原氏は2017年初の時点で、ウェブメディアの質の低下を指摘し、ホワイトリストの利用を提言しています。
広告出稿企業にとっては、ブラックリスト(悪いメディアへ出さない)からホワイトリスト(良いメディアにだけ出す)へ転換が必要である。
なお、アドテックでもより包括的なテーマのセッションが行われていました。
このセッションについては、アドテックの参加者も感想で触れていました。
このセッションも、オープンな場、ビジターパスでも聴講可にしていただくくらい、オープンなものでも、いいかと思った。
特に、最後のセッションで業界の重鎮が。、あのような思考回路でいることに対して、(広告主側や代理店の)若手や現場がどう思っているか、まで可視化したほうが、業界の健全性は、より進行&深耕すると思うんですけどね。
simako.hatenablog.com
関連ニュースをまとめているのでご覧ください。
【まとめ】アドフロード(広告詐欺)ほかブランドセーフティ関連のニュース
AdTechのスマートニュースブースでのセッションをもとに、ブランドセーフティのニュースをまとめてみました。
海外のマーケティング事情がまとまっているのが「DIGIDAY」。
海外の動向
2017年10月17日:P&Gがホワイトリストで配信(の可能性)
P&Gがホワイトリストで配信をしている可能性が言及されています。
ホワイトリストはより限定的であるため、キャンペーンでこれを利用するマーケターは全体のわずか14%に過ぎないという。
2017年4月17日:ホワイトリスト作成の実務について
ホワイトリストの作成の現状に関して紹介されています。しかし、マーケターのホワイトリストへの関心は低いという指摘も。
「クライアントはいつも、キャンペーンが目標を達成しているかどうかしか気にしない。ホワイトリストについて我々に問い合わせてくることなど、めったにないのだ」と、ジアン氏は語った。
日本国内の動き
2017年10月11日:日本のインプレッションの81%は広告詐欺?
アドフロード(広告詐欺)の状況についての発表もありました。
アドフラウドがもっとも頻発しているのは、日本だ。詐欺防止アドテク企業のピクサレート(Pixalate)は5月に発表したレポートのなかで、2017年第1四半期、日本で取引されたデスクトップのプログラマティック広告の全インプレッションのうち81%が、アドフラウドだったとした。
2017年10月13日:81%についての追加取材
81%という衝撃的な数字のため、追加取材が行われたほどです。
2017年10月18日:大和ハウス工業の大島氏、ブランドセーフティを語る
アドテック2017のスマートニュース社の展示ブースでミニセッションがあり、同社の取り組みを聞きました。
2017年10月17日:日本のマーケターは「アドフロード」や「ブランドセーフティ」に関心なし?
そして、日本国内のマーケター向けの調査によると…。
日本国内上場企業のマーケターの7~8割は、「アドフラウド」や「ブランドセーティ」といったキーワードについて、用語も意味も知らないという。
2017年9月26日:ブランドセーフティの影響調査
ウェブメディア「Web担当者Forum」では、ブランドセーフティに関する調査をもとにわかりやすく解説しています。
ブランドセーフティに向けたパートナー企業の動き
2017年4月12日:サイバーエージェントが「アドフラウド対策委員会」を立ち上げ
2017年4月に、最大手のサイバーエージェントが「アドフラウド対策委員会」を立ち上げています。半年間でどういった成果が出たのでしょうか。
2017年10月18日:Supershipがアドベリフィケーションソリューションを標準搭載へ
Supership社が、アドベリフィケーションソリューションを採用へ。
DIGIDAYで紹介された調査の自社サイトで詳しく紹介しています。
今後も新しいニュースを発見次第、追加していきます。
上場直後のマネーフォワード辻庸介社長と日経FinTech原隆編集長の対談を聞いてきた@FinTech2017(ITproEXPO2017)
先日上場したばかりのFintechの雄、マネーフォワードの辻庸介社長(代表取締役社長CEO)に、日経Fintechの原隆編集長がインタビューする形式の特別講演「上場マネーフォワード、FinTechの未来をどう描く?」を聞いてきました。
(FIntech2017を含む、ITproEXPO2017は2017年10月11日から13日まで、東京ビッグサイトで開催されました。)
講演中の撮影禁止とのことで、講演前に撮影。
- マネーフォワードとは
- 海外進出には覚悟がいる。勝ち筋を探している。
- 「Fintech企業としてどこに注目して進出する国を選ぶか?」
- インドネシアは調査している。
- Fintechに必要な2つのポイントを提供できるか
- 「アジア。上海(深圳?)に行ったあと、ニューヨークに行ったら古臭く感じるほど、アジアはすごい。」
- 当時はほかのメンバーに「選択と集中」って知ってますか?と言われた(笑)
- マネーフォワードの一番の強さはユーザーの使いやすさ
- 気になる金融機関によるAPI公開の影響
マネーフォワードとは
マネーフォワードの社長、辻庸介氏は、ソニー、マネックス証券を経て、2012年にマネーフォワード(当初、マネーブック)を起業。
サービスは、個人向けと法人向け。
個人向けは「自動家計簿サービス Moneyfoward」(利用者 550万人)とリリースしたばかりの「自動貯金サービス しらたま」。
sirata.ma法人向けはクラウド会計を中心とした「MFクラウド」シリーズ。
サービス紹介のあと、企業としての活動をいくつか紹介。
- 金融機関とのパートナーシップ
- 社外取締役に元LINEの森川亮氏、BCGの御立尚資氏らの協力を得ていること
- 元日本銀行(金融庁でFintech領域を担当)した神田潤一氏が入社
- CAMPFIRE、LIFULL Social Fundingと資本業務提携(クラウドファンディング)
- 千葉銀行・北洋銀行ほかと参照系API提携
現在社員は200名程度。うち、4割がエンジニアとのこと。
海外進出には覚悟がいる。勝ち筋を探している。
(お二人のやりとりは物腰やわらかでしたが、記事をまとめる都合上、編集させていたただきました。また、メモをもとにしているので間違っている箇所があるかもしれません。あらかじめご了承ください)
まず原編集長は上場による時価総額550億円をどこへ投資していくのか?という点から、海外展開の可能性を聞きました。
辻社長
「ソニーのファンダーの著書『盛田昭夫』に海外進出の話が出てくる。海外進出の際、家族ごと海外に住んでいる。
海外進出には覚悟がいる。(マネーフォワード)創業時のように腹をくくらなかればならない。
もちろん中長期の成長には海外進出が必要。」
原編集長
「Fintech企業としてどこに注目して進出する国を選ぶか?」
辻社長
「マクロ的には人口やGDP、金融面では規制。ベンチャーとしては「カスタマーペイン」に注目。
国によって(求められる)Fintechは異なる。アメリカは銀行が嫌われていて、利用者に不信感を持たれている。
一方、日本の金融サービスはよくできているし、信頼されている。また新興国は銀行口座自体が普及していない国もあり、各国の事情は異なる。」
原編集長
「具体的に注目している国はあるか?」
辻社長
インドネシアは調査している。
「(実際、行ってみたが)無茶苦茶面白い。例えば、緑色のバイクを使ったUberのバイク版のようなサービスがある。お金を借りてバイクを買う。お金を返さないと、バイクが動かなくなる。IoTの活かし方が面白い。
いまのプロダクトを海外に持っていくのではなく、持っていく先にあったプロダクトが必要。
Fintechに必要な2つのポイントを提供できるか
-
コストが圧倒的に安くなるか(既存のサービスの10分の1)
- 圧倒的な価値を提供できるか
勝ち筋がどこにあるか、社内ではよく話している。」
原編集長
「アメリカ、ヨーロッパ、アジアから選ぶとしたらどこへ?」
辻社長
「アジア。上海(深圳?)に行ったあと、ニューヨークに行ったら古臭く感じるほど、アジアはすごい。」
原編集長
「上場によるマーケットからの期待に対してどう答えていくか。儲かる法人向けだけにしろ、という圧力はないか?個人向け、法人向けの両方をやる意味は?」
辻社長
「当社のサービスは個人向けから始めた。法人向けはユーザーへのヒアリングから得た「確定申告を楽にしたい」という要望から生まれた。
当時はほかのメンバーに「選択と集中」って知ってますか?と言われた(笑)
「人と金は連れてくるからやらせてくれ」と言って始めた。
また、サービスの中心になるアカウントアグリゲーションは、個人・法人に共通して利用できる。」
原編集長
「明日、最初の決算。Saas型の先行投資で赤字での上場。いつ黒字化するか?」
辻社長
「当社はFintech企業として初の上場であり、Saasモデルとしても珍しい。
Saasモデルは利用者の増加によって(売り上げが積み上がっていく)右肩上り。自分たちが想定した右肩あがりで快適な投資になっている。
当社のような銘柄が出てくることで、新しいベンチャーが出てくるといい。
また、上場によってVCに恩を返せてほっとした。」
※在シリコンバレーの起業家による、SaaSのIPOに関するレポートです。有料(500円)。
原編集長
「クラウド会計の分野は、もともとパッケージの会計プレイヤーがいた業界。彼らのクラウド化の動きもある。マネーフォーワードの強みはどこにある?」
辻社長
マネーフォワードの一番の強さはユーザーの使いやすさ
「会計サービスをやっているつもりはない。
クラウドで設計することで、経営のPDCAサイクルができること。
またMFクラウドは連携先も多い。
開発陣の持つ開発力とUXを活かして、使いやすいプロダクトにこだわる。」
原編集長
「サービスのラインアップは?どう拡大していくのか?」
辻社長
「当社だけでやる必要はない。さまざまなサービスと連携すればいい。例えば、勤怠のニーズが強い。
サービスが拡大すればデータが増える。人工知能を使って、顧客が気づかないことを見いだせればさらに価値が上がる。」
原編集長
「エンジニアたちはどういった領域に関心があるか?」
辻社長
「ブロックチェーン、ビットコイン、ICOも社内では盛り上がっている。
ただし、ブロックチェーンは、コストが安くなる分散型の仕組みであり、(自社がプラットフォームを提供する側になるのではなく)使う側と思っている。
最近、エンジニア合宿を行った。2日間それぞれが好きなもの、プロトタイプを作る。大変盛り上がった。」
原編集長
「UXやUIがますます注目されている。AmazonのEchoなど、音声入力は?」
辻社長
「もちろん興味はある。顔で送金できても面白い。
アメリカのような無粋なスピーカーではなく、日本のデザインにチャンスがあるのでは。」
以上で対談は終了しました。
なお、イベント公式の記事がありました。
また、10月13日に行われた決算説明会の書き起こしもありました。
気になる金融機関によるAPI公開の影響
銀行口座などの情報を集約するアカウントアグリゲーションサービスは、これまで参入障壁が高いものでした。スクレイピングという技術を用いて、各社の口座情報の画面を分析して集約しなければならず、各社のサイトの変更に合わせる必要がありました。
しかし金融機関がAPIによって口座情報を公開すれば、スクレイピングは不要になります。
アカウントアグリゲーション事業への参入企業が増える可能性があるわけです。
もちろん、金融機関がどういったルールでAPI連携を認めるかにもよりますが。
そのあたりを聞いて欲しかったです。
その点を指摘している開発者のかたもいます。
さて、次のFintech企業の上場はどこの会社になるでしょうか。
なお、このイベントは撮影禁止とのことで、文字ばかりになってすみません。
撮影可能ならSNSで拡散されてイベントの集客にもなると思うのですが。
日経BPさん、どうでしょう?
イベントレポートを邪魔する自分のなかの「Mr.ビーン」(2017年10月度ブログ運営レポート)
おかげさまでひとつ前の記事が、50本目になりました。
当ブログへのアクセス、「読者」のみなさん、SNSでのシェア、はてブやPocketへの登録、いずれも更新の励みになります。ご覧いただきありがとうございます。
いい区切りなので、今後このブログをどういう方向に持っていくのか、確認してみます。
※要は運用および改善レポートです
- 記事50本といいつつ「よく更新してるのは最近」
- 記事のカテゴリー別本数No.1は「イベントレポート」シェア26%
- 記事に対する反応(定量)=DMPレポは1万PV超えでスマニューに掲載
- 記事に対する反応(定性)=各種問合せあり
- イベントレポートを書くのは自らを含むマーケターの成長のため
- 今後もイベントレポートを続けます
- 自分のなかの「Mr.ビーン」
記事50本といいつつ「よく更新してるのは最近」
もともとは、かなり以前(なんと2011年。このとき、はてなダイアリーの後継サービスとして、はてなブログがスタート)に取得して放置していたアカウントを使い始めました。
記事を更新しているのは、ここ3ヶ月ほどです。
- 2017年 48本(7月から)
- 2016年 1本
- 2011年 1本
ぼくは、いままでさまざまなブログプラットフォームを放浪してきました。いわば、ブログジプシー…(笑)。
快適な執筆環境を提供してくれる、はてなブログに感謝です。特に、Android向けアプリをしっかりサポートしてくれるのがポイントです。
続いて、書いてる内容の傾向を調べます。
記事のカテゴリー別本数No.1は「イベントレポート」シェア26%
カテゴリーを設定したのは先月なので、まだ分類しきれてませんが。
- イベントレポート 13本
- ブログ試行錯誤 11本
- 私が出会ったマーケター 7本
- 息子と見聞録 4本
- 書評 1本
- 入魂のパッケージ 1本
本数としては比率26%の「イベントレポート」が圧倒的にPVを稼いでます。
なお、イベントレポートでは、可能な範囲、登壇者にも記事を確認していただいて、誤った箇所や掲載が好ましくないスライドは削除してます。
若干困るのは、記事をチェックしてもらうためにまず記事を公開します。内容をチェックしてもらい修正してから記事を拡散し始めますが、この間、誰にでも読めてしまうのです。なので、このブログの更新を通知してくれる、はてなの「読者」登録はおすすめです(笑)。
さて、記事には過剰な煽り文句を使ってアクセスを狙ったものもあります。ですが、それ以降は煽りは控えめにしています。
主な記事にどんな反応があったか、定量と定性から見てみます。
記事に対する反応(定量)=DMPレポは1万PV超えでスマニューに掲載
さきほどの煽った記事「そのDMP、成果出せていますか?」へのアクセスは、このブログとしては爆発的でした。
なんと!
ニュースアプリのSmartNewsに掲載されたほどです(もちろん「はてな」チャネルです)。
次にアクセスが多かったのが、マーケティングオートメーション(MA)ツールのMarketoの勉強会のレポートです。
レバレジーズとビズリーチの中の人にMA(マーケティングオートメーション)MarketoとKARTEについて教わった!【厳選スライド40枚】@BIZREACH - マーケター河原塚の放課後ノート
3番目はおすすめのTwitterアカウント一覧です。
マーケターTK的フォロー必須なTwitterアカウントたち81(少しの嫉妬と憧れを抱いてしまう、好奇心をかきたてられる話 2017年9月版) - マーケター河原塚の放課後ノート
続いて、データ化しづらい定性の反応です。
記事に対する反応(定性)=各種問合せあり
イベントレポートの公開後、知人からの問合せをよくいただきます。
- レポートのわかりづらい箇所について教えてほしい
- 掲載しなかったスライドに何があったか教えてほしい
また、イベントのレポートを書いてほしい、という依頼もありました(イベントが若い女性限定になり、実現せず。)。大変、ありがたいです。
また、ぼくのブログが影響したかわかりませんが、イベントの登壇者に、
- ウェブメディアでの執筆を依頼された
- 他のセミナーでの講演を依頼された
- マーケティングツールのベンダーから講演を依頼された
などの反応もあったようです。
そもそもなぜぼくはイベントレポートを書いているのでしょうか?
イベントレポートを書くのは自らを含むマーケターの成長のため
最近は、イベント開催企業がオウンドメディアでレポートすることがあります。またイベントレポートをログミーが請け負っていることもあります。
イベントレポートは、イベント参加者/不参加者双方に喜ばれるし、営業のきっかけにもなります。
でも、そこには、イベントの参加者がどう思ったか、がありません。
ぼくは一人のマーケターに過ぎませんが、その視点で感じたことの共有に価値がある、と思っています。
かといって、ぼくの知識が浅く、書けなさそうなときはレポートに徹します。いずれ、自分の理解が進んだときに読みなおすためです。
というわけで、自分自身のためにも、レポートらしいレポートを目指すつもりです。
今後もイベントレポートを続けます
イベントレポートは、今後も続けようと思います。残念ながら、参加したすべてのイベントについて書くには時間がありません。
より多くのマーケターに知ってほしい、という内容のイベントをより強めに伝えたいと思います。もちろん、参加者以外に公開禁止のイベントは残念ながら対象外です。
将来的には、マーケティング関連のイベントに招待されて、参加者兼レポーターになれたら面白いと思っています(お声がけお待ちしてます)。
ただし、ぼくは作家でも名文家でもありません。スライドと、スライドをつなぐ淡々としたコメントをできるだけシンプルに書いています。
気になるのは、自分の視点をどこまで加えるかのさじ加減です。
自分のなかの「Mr.ビーン」
話は変わりますが、ぼくは英テレビ番組の「Mr.ビーン」が大好きです。一般的には非常識/非道徳なことをやってのける姿に、思わず笑ってしまうのです。
そんな自分のなかにあるブラックユーモアな面がまじめなレポートを書いているときに、そっと出てきます。なので、ほんの少し、フレーバー程度、記事にMr.ビーン的な何かをふりかけるつもりです。もちろん事業会社のマーケターとしての見解も含めていきます(あくまで個人の見解です)。
というわけで、今後もお付き合いいただけるとうれしいです。では、ご縁があれば、どこかのイベントでお会いしましょう。
エンジニアドリブンとなったSixApartが生み出す「MovableType7」とデザイナー秘話を聞いてきた@MTDDC2017
MovableTypeといえば、言わずと知れたブログシステムの代名詞。ISPなどが提供するブログサービスの基盤となってきました。ぼくのイメージは、セキュリティを強みに法人向けでかっちりポジショニングしていると思っています。
そして、ついにVer7で、ブログシステムからCMS(コンテンツマネジメントシステム)へ進化するといいます。4年ぶりの開催となるMTDDCでの発表を聞いてきました。
- MTDDCのスライドはすべて公開されています
- モダンなデザインに進化するMovableType7
- CTOの平田さんから「生まれかわるMovavleType」
- MTのリードエンジニア高山さんから「詳説MovableType7」
- デザイン顧問の長谷川さんから「エンジニアと協働するためのデザイン的アプローチ」(一押し!)
- エンジニアの理想の職場から生まれるMovableType7
- 気になる2つの点(料金体系の変更と競合サービス)
- 個人的に期待したいMT7版のココログ
- メディア掲載記事
MTDDCのスライドはすべて公開されています
どう書こうかと思っているうちに、スライドはすべてSixApartの広報ブログで公開されました。
メディアで掲載された記事も網羅されています。
なので、少し違う角度からMTDDCの感想を書きます。
モダンなデザインに進化するMovableType7
公式テーマ名は「Jungfrau(ユングフラウ)」
MT7の公式テーマ、ユングフラウ。これまでの公式テーマ同様、山の名前から。
デザインは一気にモダンに進化しています。シンプルで洗練されていて、とてもMoableTypeらしいです。
MTDDCの登壇者はCTO、リードエンジニア、顧問デザイナー、製品担当の4名
MTDDCは「Movable Type Developers & Designers Conference」の略称です。
開発者(Developer)向けイベントなので、技術系メンバーから始まります。
CTOの平田さんから「生まれかわるMovavleType」
最前列のカメラマン勢に圧力を感じている模様です。
ブログを管理するのではなく、コンテンツを管理するために
Content Type(コンテンツタイプ)機能が搭載されます。
Ver7のキーワードは「コンテンツタイプ」
いままでの「記事(エントリー)」に相当する考え方です。
7のコンテンツの概念の説明が続きます。
具体的な画面を例として、コンテンツを分解すると。
個々の項目に分けることで、コンテンツの複製がしやすくなるそうです。
本日、10月6日は開発者向けのDeveloper Preview。
その後、Beta版の提供を経て、2018年4月にリリースが予定されています。
ブログ管理ツールからコンテンツ管理ツールへ進化すると、平田さんが宣言しました。
MTのリードエンジニア高山さんから「詳説MovableType7」
副題の「MovableType 7で始めるコンテンツとウェブの新しい関係」がいいです。
基本コンセプトもやはり「コンテンツ」がキーワードです。
Movable Type 7の基本コンセプト
- 効率的かつ効果的にコンテンツを利用できる
- 今するべきことを把握できる
- 様々な形式のコンテンツを管理できる
コンテンツの構成要素は、Entity、Content、Siteの3つ。
やはりコンテンツタイプ。
CTO、エンジニアと続き、デザインの話へ。
高山さんのパワフルさが印象的でした。
デザイン顧問の長谷川さんから「エンジニアと協働するためのデザイン的アプローチ」(一押し!)
個人的にはこのセッションが特に面白かったです。
MovableType7の開発秘話ならぬデザイン秘話として、デザイナーがエンジニアドリブンの組織でどう働くか、試行錯誤の経過が紹介されました。
タイトルの通り、MT7のデザインの話ではなく、Movable Type 7の開発におけるデザイン的アプローチの話です。
ユーザーとチームに理解してもらうために内と外のデザインを考える
そもそもデザインを内と外の両方があるところから。
- 外のデザイン:ユーザーが理解できるもの、必要だと思えるもの
- 内のデザイン:チームで理解できるもの、動き出せる関係性
特に、内のデザインで、チームを動かさなくてはいけないわけです。
SixApartの4つの特性
SixApartの特性は、
- 開発ドリブン
- スモールチーム
- ベテランのプロが多い
- 開発の進め方は成熟している
さて、デザイナーはどんなアプローチをするべきなのか?という話になります。
テーマというより
「開発ドリブンの組織でデザイナーはどうエンジニアドリブンな組織で働くか?」
と読み替えてもいいかもしれません。
- 視覚化は貪欲に、デザイン思考はほどほどに
- 思考のギャップを埋めていく
- プロセスをドキュメントしていく環境作り
デザイン思考的にカスタマージャーニーマップやペルソナを作ってみる
カスタマージャーニーマップやペルソナを作っても見たそうです。
こうしてグラフィックにしても
で、これが一体何なの?と反応されてしまう、と。
ここでのヒントは
正攻法が最適解ではない
ということです。
エンジニアを含む社内のメンバーと話をしていくなかで、相手によって様々なコミュニケーションをとる必要があるのだと思います。
例えば、部分的にプロトタイプ的なものを作るそうです。
作っては見てもらい、改善を加えていきます。
社内のメンバーも「ユーザー」と考えていくわけです。
デザイナーは俯瞰してエンジニアは細部から始める
このコミュニケーションの断絶の原因は、デザイナーとエンジニアの発想の違いだと言います。
図の通り、デザイナーは全体から詳細化していき、全体の整合性を崩さないようにします。一方で、エンジニアは具体的な細部を固め、そこから全体へ広げていきます。
個人的には、この違いの図と長谷川さんの一言が印象的でした。
「デザイナーがエンジニア寄りに動く」
このスライドにある通り、全体をデザインしきることはできません。
作りながら、実装しながら進めていく、という全体の整合性を大事にするデザイナーにとってはストレスがかかるかもしれません。
しかし、その先にMovableType7があるのでしょう。
エンジニアの理想の職場から生まれるMovableType7
昨年、SixApartは、従業員自らによる事業取得「EBO」によって会社のあり方を変えました。
そして、その結果として「SAWS(サウス)」(「Six Apart(SA)らしい、Working Style を実践する」)という働き方を採用しています。
シックス・アパートの全社員は、全ての勤務日において、それぞれのライフスタイルや住んでいる場所、その日の業務内容にあわせて自由な場所で働くことができます。たとえば、小さな子供がいる社員は、通勤の必要がない自宅勤務に切り替えることで、家族のための時間を増やせます。近所のコワーキングスペースに拠点を置きつつ、外出の多い日は最寄りのカフェで働くなど、それぞれが自分に合った働き方を選べるようになります。
これもまたエンジニアを含む社員の生産性を上げるために議論して選んだ選択と聞きます。
エンジニアドリブンな組織がMovableType7をどういうプロダクトに仕上げるか、とても楽しみです。
気になる2つの点(料金体系の変更と競合サービス)
今回、年間メンテナンスという費用が加わります(
Movable Type 6 のライセンス販売、ベータ提供を開始します | Movable Type ニュース
によれば、MT6にはなかったようです)。
Movable Type 7 以降のバージョンに適用される、Movable Type ソフトウェア版用のメンテナンスです。最新バージョンのダウンロードとメールによるテクニカルサポートが提供され、1年毎に更新することでメンテナンスが継続されます。
30,000円という金額ですが、継続的な費用の発生になります。マンスリーのレポートやユーザー事例の共有など、PUSH型のサポートやユーザー活性化もしてくれるとうれしいです。
そして、もう一つ聞いなるのは、競争サービスの存在です。
MovableTypeの企業シェアは十分に高いです。
企業においては、日経平均株価構成銘柄 225社の50%以上、東証一部上場1935社の30%以上に選ばれています。
また、国内の大学においては、国立大学86校の65%以上、私立も含む国内の全779大学では35%以上にご利用いただいています。
法人向けマーケットでもWordpressほかのCMSが増えているかもしれません。
あまり意識せず既存のMovableTypeユーザーをがっつり掴んでほしいです。
それぞれのマーケットで求められるプロダクトは異なります。
MovableTypeには、今後ますます重要になるセキュリティの強さを揺るがないものにして欲しいです。
個人的に期待したいMT7版のココログ
イベントレポーターでも、マーケターでもなく、一個人としての要望です。
@niftyのココログをMT7ベースにして、復活させてほしいです。
現状、ココログのシステム面がどうなってるか、まったく知らないのでトンチンカンかもしれません。
これまでのコンテンツを移管できなくても、有料でもいいので、ココログにいま一度活気を与えてほしいです。
メディア掲載記事
ビズリーチ・レバレジーズ・GDO・メルカリ・マネーフォワードらの若きマーケターが集結「Tokyo Marketrs' Talk #2」 #マーケあるある 【厳選スライド50枚】@レバレジーズ
1枚のスライドがTwitterで、静かにいいね!されRTされています。
マネージャーの悲哀がほとばしる一枚。引き抜かれるマーケティングメンバー…。がんばれ、マネージャー。君の努力はきっと誰がが見ている(多分) #マーケあるある #TMT pic.twitter.com/PqbZWQDd4X
— Toru Kawarazuka (@passionhack) 2017年10月4日
このスライドは、若きマーケターが集まるLT大会「Tokyo Marketrs' Talk #2」で発表されたものです。
いい感じに成長したと思ったら
責任者ポジションで引き抜かれていきがち
スライドが表示された瞬間、爆笑するひと、深くうなづくひと、そっと涙をぬぐうひと、それぞれでした。
このすてきなイベントを、参加者中最高年齢(多分)のぼくが紹介します
悲哀に満ちたスライド。果たして、どんなLTだったのでしょうか。
- Tokyo Marketers' Talk #2とは
- 司会の堤さんから開会のご挨拶
- LT01『代理店から広告主マーケに転職あるあるが言いたい!』
- LT02『MA導入振り返りとLINEの活用』
- LT03『コンテンツマーケ”って近道?遠回り?』
- LT04『グローバルマーケティングあるある』
- LT05『インハウスマーケティング組織のキャリアパスあるあるいいたい』
- LT06『少人数でスケールするための インハウス運用の広告運用』
- LT07『本当は近い!広報とマーケティングの関係』
- LT08『エンジニアがマーケターを兼務して分かった数字を前に進める技術』
- 最後に故・日野原重明さんの言葉を送ります
Tokyo Marketers' Talk #2とは
会場は、人材業界のレバレジーズ(渋谷ヒカリエ17Fというゴージャスさ!)です。
イベントの告知ページはこちらです。
入ってすぐに「看護のお仕事」 のスタンドを発見。
さて、このイベントは、LT(ライトニングトーク)のスタイルをとります。
エンジニアのイベントでよく見かけるもので、決められた時間内(だいたい数分程度)で、決められたテーマについて話します。
司会の堤さんから開会のご挨拶
司会はレバレジーズの堤さん。軽快なトークで本イベントを紹介していきます。
ハッシュタグは「#マーケあるある」
要約すると、この一枚です。
エンジニアの「シェア文化」をTTP(てっていてきいぱくる!)してみよう
パクるは冗談だとしても、マーケター同士、情報を共有してお互いが成長するように!という狙いかと。
本日のタイムスケジュールはこの通り。
8分×8本のLT、そして懇親会というスタイルです。
ルール1「よっ!!!」と「むっっ」
LTが一方通行にならないよう、聞いている側にも反応が求めれます。
いい発言のとき「よっ!!!」と、つっこみたいところでは「むっっ」と掛け声をいれるのです。しかし、これが結構難しくて、、、。
この記事のなかで、やってみます。
ルール2 たくさんのフレンズをつくる!
マーケターって、横のつながりがなかなかできないので、とてもいい提案です。
さて、早速LTに突入です!
LT01『代理店から広告主マーケに転職あるあるが言いたい!』
株式会社ビズリーチ 冨里晋平さん。
「インハウスマーケがやりたい!」と代理店から事業会社へ転職されたそうです。
いろいろ使ってますね。
最近は、MarketoとKARTEです。
しかし、急成長中のベンチャー企業、ビズリーチですから、続々と転職者が加わり、成果を出さないといけないというプレッシャーも半端ないようです。
インハウスマーケターT氏。優秀なメンバーがどんどん入社する。成果をあげないと!というプレッシャーは高まるばかり。打つ手はあるのか? #マーケあるある #TMT pic.twitter.com/BpSyTpQawH
— Toru Kawarazuka (@passionhack) 2017年10月4日
「成果を出すサイクル」を学べ!
これまでの経験のなかかた、マーケティングツールの活用を軸にして、着実に実績を上げることを提案しています。
なかでも面白かったのが、若いツールベンダーを「ツールベンチャー」として、一緒に成長していこう、という作戦です。
その結果、いろんな外部の人とも知り合いになれたそうです。
草食に見せておいて、意外に戦略的!
すばらしい成功のサイクルを紹介してくれた、 冨里さん!
「よっ!!!」
LT02『MA導入振り返りとLINEの活用』
株式会社 ゴルフダイジェスト・オンライン 松尾勇輝さん。
デジタルマーケティングといえば、やっぱりMA。MAの苦労話がはじまりました。
苦労話とは思えない、笑顔の松尾さん。
MAを2回導入/移行して振り返り、セミナーでは言えない苦労話
ああ、ここでもMAの苦労話が。
「死亡」「無事死亡」「瀕死」という壮絶な日々を過ごしてきたようです。
たどりついた境地が「MAではなくDWHで全部やっちゃえ」
これもまた真理かもしれません。
そして、これだけのチャネルを使えるようになったそうです。
このあと、LINEアカウントの運用話になりました。
GDOさんのLINEアカウント急増のアイデアを募集中とのこと。
終始笑顔の松尾さんに、「よっ!!!」
LT03『コンテンツマーケ”って近道?遠回り?』
株式会社リブ 佐武麻美さん。
www.libinc.co.jp「生きるをもっとポジティブに。」がいいですね。
マーケティングとコンテンツ制作の経験を活かし、コンテンツマーケティング領域を担当しているそうです。
これまでは転職直前から転職までの付き合いに注力していたのが、コンテンツマーケティングによって転職前から転職後までサポートするといいます。
転職後の離脱防止、というのはいいポイントですね。
「よっ!!!」
働く女性へのリーチを増やすために1日10本の記事をアップ
対象を「転職を考えている女性」ではなく、「働く女性」に広げたわけですね。
そして、やはりメディア運営の壁「質と量」問題に出会ったようです。
スライドいっぱいに悩みが…。
これからはコミュニティを活かして、モチベーションコントロールをしていくそうです。
悩みいっぱいでも笑顔の佐武さんに「よっ!!!」
LT04『グローバルマーケティングあるある』
Farfetch Japan 室屋武尊さん。
「グローバルMarketing担当のかたはいますか?」と声をかける、室屋さん。
世界のファッションブランドにアクセスできるという、Farfetchでマーケティングを担当されてます。
190か国、700店舗はすごい。
グローバルECなので多言語対応がすごい
「よっ!!!」
各国によってECの普及に違いがあるけど、Alibabaすごいから、日本もがんばれ的なことを言われるそうです。
そのなときは、このフレームワークを使います。
CAGE(Cultual Administrative Geographical Economic)
こういった事情を話すと、本国(ロンドン)も納得してくれるそうです。
最後に、グローバルECの最強の法則を教えてくれました。
グローバルECの最強の法則「○○は売れる」
Mrグローバル、室屋さんに「よっ!!!」
LT05『インハウスマーケティング組織のキャリアパスあるあるいいたい』
レバレジーズ株式会社 棚橋寿充さん。
ついに冒頭でご紹介したスライドの話です。
タイトルにしっかり【悲哀】の文字が。
「インハウスマーケ」 「機能軸組織」あたりのキーワードが気になるところです。
悲哀に満ちた表情を浮かばる、棚橋さん。
悲哀に満ちて、げっそりやせ…てはいないようです。
発表の趣旨は「あるあるの共感」と「オールインハウス事例の提供」
「オールインハウス」がキーになりそうです。
レバレジーズの組織図をもとに、インハウスマーケは様々な事業に対して横断的な位置付けであると説明しました。
そして、4つの特徴を挙げました。
- オールインハウス
- 多事業
- 機能軸チーム
- 新卒入社多め
このあたりで、当社も似てると感じた参加者の緊張感が高まっていきます。
こういった組織特性によって、2つの事象が発生するそうです。
事象その1 特定領域に特化したプレーヤーが育ちがち
さまざまな事業に関わるため、成長が早い反面、自分の持つWILLと業務との整合せいを見失いがちになるそうです。
そのため、マネージャーは
- 課題解決の本質は変わらないことを伝える
- 担当領域外の課題に取り組んでもらう
といった方法でモチベーションを保ちます。
事象その2 施策の売上インパクトが可視化されがち
- ROASを意識した運用
- (参考「ROAS」とは?通販広告での意味と、計算式を3分で解説)
- 自分の業務がどこにつながるかが見える
によって、自信をもって打った施策が赤字な現実に直面しがちになるそうです。
マネージャーとしてがんばってメンバーを育成した後に待っていたのは現実でした。
いい感じに成長したと思ったら責任者ポジションで引き抜かれていきがち
このスライドが表示された瞬間、爆笑するひと、深くうなづくひと、そっと涙をぬぐうひと、それぞれでした。
責任者ポジションなわけで、本人にとってはいいことなのでしょう。
しかし、自分の後任は…。
引き抜かれていくメンバーを、涙で見送る棚橋さんたちのイラスト。
それでも、引き抜かれても平気なように、チーム運営をするという心構えが大事です。
涙のマネージャー棚橋さんに「よっ!!!」
LT06『少人数でスケールするための インハウス運用の広告運用』
株式会社メルカリ 飯山秀人さん。
やはりインハウスでの運用に関する情報共有です。
今回のテーマは「非データサイエンティスト・非エンジニアでも作れるオレオレ自動更新ダッシュボード」とのこと。
メルカリのデジタル系ソリューションの構成図
(メルカリも含めて)マーケターはやることがいっぱい
特に、モニタリング、レポーティン部をなんとかしなくては!と。
- Google Docs Spreadsheet
- OWOX BI BigQuert Reports
- Chartio
などを活用しているそうです。
とにかく簡単らしい、Spreadsheetの作成イメージ。
Chartioも簡単らしい。
で、たくさんのダッシュボードを作ったそうです。
新入社員・インターンにはSQLをレクチャー
さ、さすがです。
その結果、ダッシュボードをみんなが作れるようになり…。
早く帰れるようになったそうです(間は、かなりはしょってますが)。
さすがのメルカリです。
「よっ!!!」
LT07『本当は近い!広報とマーケティングの関係』
株式会社OKPR 漆畑慶将さん。
PR担当者からマーケター向けのメッセージです。
パブリシティだけが広報じゃない‼
まさにありがちですね。
もっと広報の領域は広いはずです。
PR担当者として支援するなかで、見かけるあるあるが。
自社が所属する業界の相関図が分かってない(ポジショニングみたいなものでしょうか)
プレスリリースの乱発(プレスリリース配信ツールもお手軽ですからね)
人を採用したいのだけれども、なかなか応募からの内定に繋がらない(このあたり、PRによる企業イメージが提供している可能性ありと)。
というわけで、パブリシティだけでなく、もっとPR担当者と仕事しよう!というお話でした。
がんばるPRの漆畑さんに「よっ!!!」
LT08『エンジニアがマーケターを兼務して分かった数字を前に進める技術』
株式会社マネーフォワード 加藤 拓也さん。
先日上場したばかりのFintechの雄、マネーフォワードから、元エンジニアのマーケター、加藤さんが参加しました。
まず、加藤さんご自身のキャリアの考え方から。
エンジニアからマーケティング部専属エンジニアへ!
なぜならコスパがいい!からといいます。
そして、なぜかマーケター兼務へ。
立ち上げが終わるとデザイナーが去っていく
そして、
マーケティングフェーズだけどマーケターはいない
やばい!といいつつ、加藤さんにはチャンスだったようです。
最初にやるのは計測!計測!計測!
あー、いままでマーケターからタグやイベントを入れてくれと依頼されてきたのは、このためだったのか、と(笑)
エンジニアがマーケティング知識をつけるとタスクに対するハラオチ感高し
というわけで、エンジニアもマーケティングを知るべきという加藤さんに「よっ!!!」
以上、8名によるLTのあとは、懇親会です。
LT終了後、記念写真を撮りました。
#tmt 無事おわりました😇💕
— おすみ(ヘーゼル) (@stk0310) 2017年10月4日
実はマーケターって孤独。同じ仕事してるひとが社内に少ない。こうやって社外の話をきくと勉強にもなるし、心強くもあり、刺激にもなり。そんな場を今後もつくっていきたい!
ってことで次回は「2017年振り返りTMT」だよ!また告知します! pic.twitter.com/pJXePvU2oC
運営メンバーはこちら。
レバレジーズの若きマーケター&広報のみなさん、ありがとう!
運営お疲れさまでした「よっ!!!」
次回の「Tokyo Marketrs' Talk #3」は、2018年1月19日(金)だそうです!
新年に熱く語りましょう!
連絡先はこちらです。
<連絡先>
TOKYO MAEKRETRS' TALK運営チーム:レバレジーズ株式会社 倉橋健
facebook:ken.kurahashi.7
MAIL:ken.kurahashi@leverages.jp
最後に故・日野原重明さんの言葉を送ります
あー、おっさんだなあ、と思われつつも、若いひとたちから学びましょう!
みんな同じマーケターだし、がんばってますからね!
なお、一番つき刺さったスライドは冨里さんの冒頭のこれ。
もっと、がんばらなければ。
小霜和也著『急いでデジタルクリエイティブの本当の話をします。』刊行記念・デジタル広告とデジタルPRの最前線@青山ブックセンター
書店で見かけて気になっていた本の刊行記念イベントに参加しました。
イベントの正式名称は、
「小霜和也著『急いでデジタルクリエイティブの本当の話をします。』刊行記念 デジタル広告とデジタルPRの最前線を語ります!小霜和也 × 本田哲也 トークイベント」
です(長いですね)。
www.aoyamabc.jp
なお、このイベントは有料なので印象の強かった箇所を中心とした要約です。
- 登壇者はクリエイティブディレクターの小霜和也さんと戦略PRの本田哲也さん
- 小霜和也さん「WEBコミュニケーションの基本設計について」から
- 本田哲也さん「ベビーカーのPR事例」から
- 小霜和也さんと本田哲也さんの対談
- 質疑応答から一言ずつ
登壇者はクリエイティブディレクターの小霜和也さんと戦略PRの本田哲也さん
小霜和也さんの新著『急いでデジタルクリエイティブの本当の話をします。』が今年の6月 30日に出版され、本田哲也さんは『戦略PR 世の中を動かす新しい6つの法則』を8年ぶりに書かれたところでの対談です。
小霜さんはクリエイティブディレクターとしてテレビCMなどで実績のある方、本田さんは戦略PRで著名な方ということで、期待大です。
小霜和也さんの「小霜オフィス」
本田哲也さんが代表の「ブルーカレント・ジャパン」
小霜和也さん「WEBコミュニケーションの基本設計について」から
新著のテーマはWeb動画です。
Googleは動画の「HHH」を提唱しています。
- Helo(認知)
- Hub(自分事化)
- Help(理解促進・説得)
の3要素を動画に織り込むことが推奨され、スタンダードになりつつある、と言います。
本田さんも、2015年の記事で「HHH戦略」を紹介しています。
それに対して、小霜さんはご自分のよくやるやり方として
- 認知:WEB動画 運用
- 自分事化:リダゲバナー(オファー絡める)
- 理解促進・説得:LP 自社情報サイト
と動画以外の手段も組合せ、役割を分ける方法を紹介しました。
VAIO開発部の手塚部長からWifiにつながらない課長補佐の市川実日子さんへ
具体的にはVAIOの事例で、一時期話題になった「開発部 手塚部長」(動画の公開は終了しているので確認できず、残念)と、その後の「課長補佐(?) 市川実日子」の動画を解説してくれました。
WEB CMに、リターゲティングバナー、そしてリンク先のLP(ランディングページ)という構成としたそうです。
視聴「質」を見る
WEBによって「ターゲットにアプローチするための武器が一気に増えた時代」として、視聴している層の「質」を重視してるそうです。
小霜さんのスライドから一枚だけご紹介。
花王ヘルシア緑茶「ジョギングもしてるのに!」篇
テレビCMをもとに、WEB CM版を別に作成したそうです。
キリンビール「零ICHI(ゼロイチ)」「博多華丸・大吉 #ゼロイチはじめる」
もう一つ紹介されたのが、キリンビール「零イチ」のWEB CM。
なんと52万回(2017年10月3日時点)再生されています。
確かに、ここまで某テレビ番組をネタにするとは!
しかし、これは広告なのか、PRなのか、というところで本田さんにバトンタッチしました。
本田哲也さん「ベビーカーのPR事例」から
本田さんは、ピジョンのベビーカー「ランフィ」の戦略PR事例を紹介されました。
ランフィは、一般のベビーカーのタイヤサイズが13.5cmなのに対して、16.5cmの大きさを差別化のポイントにした新商品です。
戦略PRに関わるなかで、たどり着いたのが
「ベビーカーが段差で受ける衝撃は、自動車の急ブレーキの5倍」という実験結果です。
このデータをもとにPR活動を行い、新商品のリリースに成功しました。
小霜さんと本田さんがそれぞれ話したあと、対談になりました。
小霜和也さんと本田哲也さんの対談
書籍の編集者の方がモデレーターになり、対談は進行しました。
特に面白かったのは、当初のイベントタイトル「買う理由、買いたい理由のつくり方」についての小霜さんの回答でした。
デジタルでどうやったら売れるのか?と聞いてくるのはバズ動画を作りたい人なのではないでしょうか。
そういうひとたちは、ウェブをメディアと思ってないようです。
テレビならバズらせようと思わない。ちゃんと価値を伝えようとします。ウェブをメディアとして設計するのが基本です。
質疑応答から一言ずつ
小霜和也さん
ウェブの動画によってウェブで購買まで至らずに、オフラインの窓口への問い合わせが増えたケースもある。ウェブをコンタージョンだけではなく、認知を広げるためのテレビと同じように捉えてもいいのでは。
本田哲也さん
ベビーカーの5倍の衝撃というストーリーは、メディアで語られるきっかけになったばかりではなく、最終的に店頭での店員のセールストークになった。
小霜さんが話した「新聞とテレビの役割の変化」も面白かったです。
かつて企業が公的な発表に使っていた新聞が、テレビに変わりつつあるという見解です。
小霜さんと本田さんのトークを通して、WEB動画への認識、PRの活用方法を知ることができました。