マーケター河原塚の放課後ノート

興味があるキーワード:イノベーション、未来、歴史、雑誌、個人、マーケティング(抜けてた!)※予定と興味があえばイベントレポートを書かせていただきます。※本ブログの内容は、私個人の考えてす。所属する組織・団体とは関係ありません。

Instagramが伊豆・箱根・湯河原旅行を変える?角田陽一郎著『「好きなことだけやって生きていく」という提案』(頭から離れない今週の広告) #びゅう

若い層では、Instagramが無敵状態のようです。

この記事に出てくる女子大生たちは、交際相手すらInstagram映えするかどうかで決めるといいます。

prebell.so-net.ne.jp

「まあでも、好きな人ができたら、元カレの写真は全然なんの躊躇もなく消せます! 切り替えが大切です。「

「ちょっとインスタ載せられないなって人とは、そもそも付き合わないかも。」

「彼氏の写真がアップされている頻度で上手くいっているか、別れそうなのかはある程度わかると思います。」

衝撃的な言葉が多いので、一読をお勧めします。

 

情報の伝達フォーマットとしてInstagramインターフェイスが浸透したとき、既存の広告も影響を受けるのか、気にしていました。

以前から、画像や動画がテレビに合わせて横長だったものが、スマートフォンにあわせて正方形や縦長などのバリエーションが増えたのと同じ動きです。

(当初Instagramは正方形画像でしたが、その後、横長の画像にも対応しています)

というわけで、今週見かけた、頭から離れない広告を紹介します。

Instagramが伊豆・箱根・湯河原旅行を変える?

冒頭のInstagramの影響を感じた中吊り広告です。
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伊豆・箱根・湯河原への旅行を喚起させるものです。

  • 正方形に近い画像が多い
  • 画像を大量に掲載
  • (料理の写真など)Instragramっぽい画像も

という特徴があります。

旅行の広告といえば、中心となる大きなビジュアルが1枚あるのが定番ですが、この広告ではそこまで大きな差はありません。

 

さらにInstagramを連想させるのが#(ハッシュタグ)です。
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広告のボディにハッシュタグを使っています。

#パワースポット

#ジビエ料理

ぐらいはありそうですが、

#情緒ある温泉街の紅葉

#太陽が海のむこうに隠れる瞬間

はかなり長めです。

それとも、いまどきは長文のハッシュタグもあるのでしょうか。

 

広告の右側のいわゆる旅行概要は通常のデザインです。
f:id:passionhack:20170926122510j:image広告のターゲットによっては、画像の使い方はもっと変わりそうです。

JR東日本のツアーブランドである「びゅう」がInstagram風のデザインを使った意味は大きいと思います(初の試みかどうかはわかりません)。

www.eki-net.com

書籍広告『「好きなことだけやって生きていく」という提案』は新聞から電車にシフト?

角田陽一郎さんの著書に『「好きなことだけやって生きていく」という提案』があります。
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書店のPOPが積極的で目に留まりました。

そうそうたるメンバーがおすすめしています。

著者ご本人のTwitterアカウントはこちら。

twitter.com

推薦者には、コルクの佐渡島さんも!

twitter.com 

そして、驚いたのがこちらのPOP。
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京王線ドア横広告掲出中! 」

書籍広告がドア横の広告を使うケースが増えています。

従来の新聞の書籍広告より、交通広告が効果があるという判断なのでしょう。

新聞への広告掲載が信頼につながるという発想で、「京王線」の車内に広告が掲載されていることが信頼につながるかどうかです。

 

交通広告の面白さのひとつが、自分の地域以外の情報を知られることです。

地域フェアが東日本フェアへ(駅ナカコンビニNewDays
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JR東日本駅ナカコンビニのブランドは「NewDays」があります。

JRらしく、ときどき地域の特産グッズを取り扱うのが面白いです。

 

あるときから地域を限定したフェアが始まりました。

ぼくが覚えているのは「北海道フェア」でした。

何度か「北海道フェア」が続いたあと、「北海道&青森フェア」になり、

ついに「東日本フェア」になりました。

 

参加エリアが広がったことで、いろいろな特産品がわかる一方で、各都道府県に1商品ぐらいしか取り扱われません。

地域を広げるより、いろんな都道府県を紹介するローテーションもありだと思います。

 

地域に特化すると、特色が際立ちます。

広告ではありませんが、地域イベントでも同じような工夫はできます。

(番外編)ウルトラマンVS警察署長@祖師ヶ谷大蔵

といっても直接対決ではありません。

この2枚の掲示物です。

 

ウルトラマン握手会
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・特殊詐欺根絶キャンペーン
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この2枚が並んで貼ってあったので、思わず笑ってしまいました。

さすが、ウルトラマン商店街のある、祖師ヶ谷大蔵です。

www.ultraman-shotengai.com

面白い広告を見つけたら、また紹介します。

漫画『宇宙兄弟』と食材宅配Oisixがコラボ!コラボメニューは宇宙食⁉ #oisixと宇宙兄弟

生まれて始めて観た映画を覚えてますか?

ぼくは『宇宙戦艦ヤマト』です。

父親と地元の映画館に行ったものの大人気で、立ち見でした。以来、宇宙をテーマにした小説や映画が好きになりました。

特に、ここ数年、愛読しているのが漫画『宇宙兄弟』(小山宙哉作画)です。

宇宙兄弟』とは

宇宙兄弟』は、宇宙飛行士を目指す兄弟が主人公の漫画です。

優秀な弟、日々人(ひびと)のおかげで、常に比較される兄 六太(むった)が、さまざまな出会いを通して月を目指します。

現在も週刊モーニングで連載中の人気作品です。

漫画外の活動も積極的で、ファンクラブやオリジナルグッズの制作もしています。

しかし、まさかのコラボです。

まさかのOisixとコラボ

我が家は、食品の宅配サービス「Oisix」を利用しています。

牛乳や卵などの定期的に買う品目は、自宅まで届けてもらえると楽だからです。

今朝、クロネコヤマトの宅配車が運んでくれたダンボールはなんと!
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一番大きい面には、主人公の六太。


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さらにペットのアポまで! 

コラボということで、きっちり丁寧にデザイン上をアレンジしています。

 

ちなみに、通常版(冷凍用・サイズ小)はこちら。
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冷凍用なので、企業ロゴの「Oisix」が凍っているのがポイントです。

 

宅配といえば、Amazonも配送用のダンボールもシャレたデザインで、ブランドをアピールています。

つまり、ダンボールもメディアになるわけです。 

さらに「宇宙兄弟は細部に宿る」

デザインを楽しんだので、中身を冷蔵庫に移そうとしてびっくり!
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まさかの開封部にもコラボ部分が!

号泣する六太が「われもの注意」。

食べもののシンボルとして、アポが…。い、犬だよね。

 
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さらに、底面には六太の父がこっそりと。

遊び心いっぱいのコラボを楽しませていただきまして。 

そもそもOisixの自社製品のパッケージがいい

通常の宅配商品のなかにもOisixがデザインしたパッケージがあります。

例えば、牛乳です。
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牛乳というと、青やオレンジ色のイメージがあります。緑を選び、乳牛のイラストを使いっているので、牧場を連想します。 
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「たべもの安心宣言」では、昨今話題になりやすい食品の安全性についてのメッセージがあります。

もちろん、牛乳自体のアピールもしっかり。 
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開封しようとする直前にも「大自然から届きました」の一文で楽しませてくれます。

 

これからもデザインセンスを活かした、面白いコラボレーションに期待しています。

宇宙兄弟Oisixのコラボメニューは宇宙食

まさかチューブ入りの宇宙食を家庭で作るのか?と思って、ウェブサイトをチェック。

vegetable.oisix.comドキドキしながら見てみると、

【主菜】宇宙兄弟メシ!お月見煮込みハンバーグ
【副菜】ケンジが食べた食堂のグリーンサラダ

 の2品でした。

原作にも登場したメニューを再現とのことです、

我が家でも頼んでみようっと!

koyamachuya.com

もう食べた?キャラメルコーンが衝撃のイノベーションを起こしていた!with 鶏肉とカシューナッツの炒めのまんま ナッツボン

イノベーション

ビジネスの世界では、この言葉が日常的に飛び交っています。

かつて「技術革新」と訳され、メーカー界隈で愛用されていました。いまでは業界を問わずに、苦しい現状を打破するマジックワードに進化したのです。

「厳しい環境下で、我が社もイノベーションを起こさなければならない」

イノベーションを起こす方法を知りたい!」

「まずはイノベーションの地、シリコンバレーを視察だ!」

どれも、ぼくが実際に聞いた言葉です。

でも、イノベーションの種は、愚直に顧客の声を聞き続けるところにもあると思うのです。

教えてくれたのは、トーハトのキャラメルコーンです。

ただのキャラメルコーンではなかった

真っ赤な袋に、生き物を模した顔が描かれています。

見慣れたTohatoのキャラメルコーン、、、ではないのです。

よく見てください。
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Tohatoのキャラメルコーンピーナッツなのです。

大事なところなのでもう一度。

キャラメルコーンのピーナッツです。

 

ぼくは糖質制限中なので、まったく食べるつもりがなかったのですが、

あのピーナッツをたっぷり

のフレーズに惹かれて買いました。

 

思い出してください!

これまで何度、キャラメルコーンを食べる時にあのピーナッツを探しまわったか。

なぜあのピーナッツがこれしかないのか、とイライラした記憶。

お皿に出して食べようものなら、兄弟姉妹であのピーナッツの奪い合いになったことを。

 

でも、もう安心です。

あのピーナッツをじっくり食べられます。

しかも、

こつぶのキャラメルコーンも入っているよ!

という絶妙さ。

ピーナッツにあきたとき、キャラメルコーンが欲しくなったらどうする?と思ったかたも安心です。

早速開封 あのピーナッツは?
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思ったより、キャラメルコーンが入ってます。

きっと、こつぶのキャラメルコーンとあのピーナッツの配合比率をめぐって、Tohato社内では激しい戦いがあったに違いありません。長年続けてきた、キャラメルコーン絶対派が、まさかのピーナッツ派に主役の座を譲り渡すのです。

何時間、いや何日も議論を重ねたでしょう。

そう思うと、あのピーナッツの塩味が流した涙の味に思えてきました。

 

これも見事なイノベーションだと思うのです。

技術でもなく、ITでもなく、顧客の声を聞いて自らを変えていけばイノベーションは起こせるのではないでしょうか。

 

さらにグッときた、お菓子を紹介します。

鶏肉とナッツ炒めのまんま は本当にまんまだった

中華料理の定番、鶏肉とカシューナッツの炒め。

その味を再現した商品のようです。

まるで某社の中華のお惣菜製造キットを連想させます。
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www.ajinomoto.co.jp


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四川料理の定番「宮爆鶏丁」(ゴンバオジーディンをイメージしたそうです。

cookpad.com

原材料にも、しっかり鶏肉と豚肉が入ってます。
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一見すると、ピーナッツ。 
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カシューナッツも少々、薄切りの赤唐辛子もアクセントになっています。

ズバリ、鶏肉とカシューナッツ炒めそのものの味を見事に再現しています。

見かけたらぜひチャレンジを!

(悲報)

この夜、四川料理のお店で飲み会でした。

 

香ばしナッツクランチ ナッツボン 甘さがいい具合

KANROの「ナッツクランチ」を見つけました。
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こんな商品があったんだ、とKANROのウェブサイトを見ました。

そこには、まったく別のナッツボンが。

www.kanro.co.jp

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(掲載元「ナッツボン | カンロ株式会社」

パッケージをリニューアルしたのかもしれません。

情報量が圧倒的に違います。

塩バター味、中身(ナッツボン自体の包装されている状態)、そして絶妙なのがここです。


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コーヒーにぴったり!

の一言です。

なんということはないと思いましたか?

実は、このナッツボンはコンビニに置かれています。

コンビニといえば、コーヒーの提供スポットとして一気に標準化していますから、コーヒーとのセットでの購入が見込めます。

商品パッケージから企業の知恵を学ぶ

商品パッケージが顧客との重要な接点であることがわかります。

特に、販売店舗に商品を置いてもらい、見たひとが手にしたくなる仕掛けが詰まっているわけです。

このノウハウは、ウェブのバナーなどにも当然応用できると思います。

 

というわけで、今日もコンビニに行ってきます。

『ポルシェ カイエン S E-ハイブリッド』に釣られて渋谷 café 1886 at Boschでポルシェブランドの凄さを○○○に見た

『ポルシェ カイエン S E-ハイブリッドを眺めながらコーヒーを』という広告をFacebookで見かけました。

渋谷のカフェ、café 1886 at Boschの投稿です。

ぼくの勤務先のオフィスから数分なので、早速見物へ。

単なる車の展示にならないのが、ブランドの凄さです。

渋谷のカフェ café 1886 at Boschに誘われて

次のお休みの予定はお決まりですか?
もし渋谷にいらっしゃるようでしたら、café 1886 at Boschでコーヒーを飲みながらポルシェ カイエン S E-ハイブリッドを眺めるひとときなどはいかがでしょうか?

休みもなにも、週に一度は通うカフェなので、昼休みに早速お店へ向かいました。

なお、ポルシェは聞いたことはありますが、カイエンとやらは知りません。

www.bosch-cafe.jp

カフェから車 ポルシェカイエンを眺める
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いきなりこの存在感です。

カフェの横のショールムームのようなスペースに、ドスンといらっしゃいます。

紺色の深さが目にしみます。


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斜めから見ても、 やっぱり美しいです。


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これがポルシェ カイエンに使われている、ボッシュ提供のパーツです。

別の意味で美しいと言えます。


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ゆっくりと後ろに回り込みます。

スクリーンには、カイエンのプロモーション映像が流されています。


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背後から。

車両の左右の奥には、ちらっとカフェの風景が見えますね。

ぼくも、よく思索にふけっています。


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そして、質感の高い座席。

 

エンブレムにブランドの凄さがあった

ポルシェのエンブレムを探してみました。

エンブレムはブランドの象徴だからです。

まずは車体正面に一つ。


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ハンドルの中央にも一つ。

 
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車体後方にも。

 

そして、気づいてしまったのです。

やっぱりポルシェはすごい。

ポルシェのエンブレムはここにもこだわりがあった
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車体の前方です。

気づきましたか?

 

では、もう一つ。 


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車体後方のタイヤです。

実は、4つのタイヤ全ての中央にあるエンブレムが真上を向いているんです。

ブランドの象徴たるエンブレムを傾かせてはならないのでしょう。

人も車も足元から(ポルシェ純正ホィール!) | 自動車修理専門店「ビーテック」

ポルシェ カイエンの搬入方法(一部想像)

どうやって車両を搬入したか、お店の方の説明から再現します。
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カフェは、大通りから段差なくつながっています。

店舗の前からぐいっとお店のエントランス左から入り…。

 
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この正面の玄関を通って、奥の設置コーナーに入って行ったそうです。

 

その上で、エンブレムをビシッと上に向けていくとは、さすがです。

(もしかして、タイヤが回転してもエンブレムは常に上向きになる機構だったりして) 

いまならアンケートに答えてドリンク券

せっかくなので、ポルシェ カイエンについてアンケートに答えて、ドリンク券をいただきました。


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最後に気になるお値段です

車体右手前にボードのようなものがあります。

 
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近寄ってみるとわかりました。


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11,900,000円

コーヒー飲みながら、いい夢を見させていただきました。

ぜひ、タイヤに込めたブランドの凄さをご覧ください。

 

では、どこかのカフェでお会いしましょう!

セッション「そのDMP、成果出せていますか?3年運用して感じた様々なウソとホント」でシャッター音が途絶えなかったスライド39枚を公開(Adobe Symposium 2017)

セッションの開始前から会場は緊張感にあふれ、もちろん座席はほぼ空席なし。

登壇したスピーカーはリラックスして、笑顔で開催時刻を待っていました。

 

2017年9月14日13時25分。

司会の紹介のあと、スピーカーの各務浩平氏(SNC社)は静かに話し始めました。

セッション名は「そのDMP、成果出せていますか?3年運用して感じた様々なウソとホント」

45分後の14時10分にセッションが終わるまで、スライドを撮影しようとするシャッター音は途絶えず

情報によればスライドは約100枚。一部のスライドは撮影自体禁止もあり、また一部のスライドは独断と偏見と危険性により公開を見送ります。

撮影に成功した約60枚のうち、厳選した39枚を公開させていただきます。

なお、なんらかの事情により、この記事が公開できなくなったときは、事前の告知なく非公開となります。予めご了承ください。

SNSでの公開可能という説明があったものの、現時点ではスライドを発見できていません。

Adobe Symosium 2017

2017年9月14日と15日の両日にわたり、Adobe Symposium 2017が開催されました。

symposium.adobe.com14日は、ビジネス/マーケティング担当者向けプログラム。

15日は、IT担当者向けプログラム(含むPatner Day)。

初日の午前中のGeneral Sessionには、日本マクドナルドCMO 足立 光氏が登壇され、自社のデジタルマーケティングについて講演されたようです。

「そのDMP、成果出せていますか?3年運用して感じた様々なウソとホント」

セッションのタイトルは、集客力を上げるためにそそるようなキーワードを盛り込みます。「DMP」や「成果」は当然気になるところです。

しかし「ウソ」と「ホント」が加わると、DMPの導入を検討している企業の担当者は、
「ウソ」って何?と思うでしょう。利用中でも…。

実際、こんな刺激的なスライドがありました。

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「今ままで広告代理店から聞いていた話と違う!!!」
と言っていただければ、個人的には成功です。

「 今まで」ではなく「今ままで」と書くあたり、セッションにかける熱意を感じました。

 

以下、スライドを公開しますが、基本的には補足するコメントのみを記載します。端的に言えば、聞いてたぼくもよくわからない話があったからです。 


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Adobeの公式タイトル。

リラックス&カジュアルな各務氏
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聴衆側の「何を話すんだろう、この人」という空気をよそに、本人はいたって淡々と話されました。

Agenda とにかくDMPを斬る
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セッションタイトルにもあるように、ひたすら「DMP」ネタのようです。 

スピーカーは34歳・メガネ・髭・未婚
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何かの理想的なターゲットユーザーのような気もします。

 

担当業務とウェブサイト概要と導入ソリューションの役割分担(計4枚)


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2年前の登壇時の話を振り返ってます。


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担当されているウェブサイトの概要図と業務概要。

現在の業務は、全社横断部隊(ウェブ3名+BI1名+マネジメント+私1名)や3行のまとめからわかる通り、分析から施策の実行、社内啓蒙までいろいろやっているようです。

現在、「CXデザイン部データマネジメント課デジタルマーケティング戦略担当」という長い肩書きのようです。

 
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大まかなレイヤーを「集積」「可視化」「分析」「改善」 4つに分け、それぞれのソリューションがどんな役割を果たしているか、まさに可視化されています。 


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さらに導入の歴史まで。

ソリューションをつなげて機能させるため、どれほどの導入の苦労があったか、想像できません。

赤で囲んでいるAdobe Audience Manager(DMP)」が本日のテーマです。

 

本題は「広告代理店がDMPを語る時代はもう終わらせましょう」


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ではなく「DMPの本当の価値」を問うことです。 


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セッション後、参加者に感想を聞いたところ、「同調」ばかりで「反論」を期待していた各務氏は残念そうです。

それ、DMP使わなくてもできますという事例ばかり。


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各務氏によれば、事例3件のうち2件はDMP不要ではないかと。

DMPを人体で例えると(S社的)
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各部位への指示命令する脳:DMPとあります。

DMPに関する3つの誤解


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  • DMPって広告ソリューション?
  • DMPって分析用ツール?
  • DMPを内製するってどういうこと?

Q1.DMPは広告ソリューション?(計5枚)
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広告に使うなら「APRU・LTV向上」に、との結論。

 

Q2.DMPは分析のための箱?(DMPって分析用ツール?) 計5枚

そもそもDMPってなんなの?と。
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当然、DWH(データウェアハウス)とは異なります。

 
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DWH(データの箱)と、DMP(アクション装置)を組み合わせて使います。

 

具体的な利用イメージTarget Finder
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 これほどソリューションを組み合わせて使うのは、なかなかしんどそうです。

 

Q3.DMPを内製するってどういうこと?(計5枚)

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1stや3rd Party Dataを使った施策は、Private DMP無しでもできる!と。
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2nd Party Data連携というDMP最大のメリットが出ないので、意味が無い。

各務氏が特に強調したポイントです。


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こう思った方(広告主)がいれば、各務氏も大満足と。

 

2nd Party Data活用への道のり(計8枚)

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うまくいかない3大バズワード「DMP」「Customer Journey」「Contents Marketing」
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まとめ:3つの誤解と3大バズワード 
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広告主へのメッセージ
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質疑応答「Webコンサルや広告代理店は、御社を支援する余地はありますか?」→「現時点ではありません。」
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各務氏の切れ味は、質疑応答タイムでも変わらず。

現状、すべての広告主がソリューションを深く理解して使いこなせるとは限らないものの、DMPの導入支援やサポートから売上が上がるかどうかは、将来的には不明。

 

以上、わたしの理解が足りず、わかりづらい点もあると思います。また間違いがあればわたしの記憶違いの可能性大です。予め、お詫び申し上げます。

詳細は、いずれ各務氏本人がウェブメディアで発信してくれるのを期待しています。

各務さん、Adobeの運営事務局のみなさん、すばらしいセッション&イベントをありがとうございました。

林望『文章術の千本ノック』で「品格」ある文章を書けるようになれるか?

「どうすれば品格ある日本語が書けるか。」

副題の問いかけは、タイトルの『文章術の千本ノック』を上回る衝撃がありました。

 

ときどき「年相応の文章を書いたら?」と言われるので気になっていたんです。

もしかして、ぼくの文章は軽薄なのかと…。

 

この本を読んだら「品格」ある日本語を書けるようになるのかもしれない。

期待を込めて読み始めました。


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林望氏は『イギリスはおいしい』で日本エッセイスト・クラブ賞を受賞

著者の林望(はやし のぞむ)氏は、1949年生まれ。作家で、書誌学者。

リンボウ先生」という愛称で知られ、『イギリスはおいしい』等でエッセイ関連の受賞歴をお持ちです。

本書は、2002年に企画・実施された特別授業「リンボウ先生の表現講座」をもとに書き下ろされました。語りかけるような文体なので、教室で授業を受けている気分になります。

本書の構成は3部構成

品格ある日本語の答えは、当然第一部にあるでしょう。

第一部は序文以外で10に分かれています。特に気になるところを太字にしてみました。

序 文字を惜しめ

  1. 文章の第一要件は「客観性」にあり
  2. エッセイと観察
  3. 論旨と叙述の方法
  4. 文体の問題
  5. テーマと寸法
  6. 文章のヘソ
  7. 文章の訓練
  8. 文章の品格
  9. 文章とユーモア
  10. 悪口は書くな

8の「文章の品格」に品格ある日本語の答えがありそうです。

品格が上がりそうな箇所を紹介します。

序文から「お金と文章はけちなほどいい」

「お金と文章はけちなほどいい。」

序文「文字を惜しめ」の結論は、この一文です。本当に伝えたい内容だけに文章を削れ!という一言に、ぐさっときます。

著者によれば、マチュアの文章はとにかく伝えたい内容以外のものが含まれているので、とにかく削れと言います。

でも、書いているうちに、何か閃いて「あれ」も追加しよう、「これ」も追加しよう、となった経験があります。「閃き」はどうすればいいのでしょう?

さらに読み進めてみます。

エッセイとは「論理的文章」

一言で言えば「論理的文章」と定義をしたらいいと思います。だから、論理のない文章はエッセイとは言わないんです。 

有名人の「初のエッセイ集」といった類の本を手に取ると、普通の日常を描いているので、エッセイは日記みたいなものだと思っていました。

いわゆる身辺雑記はエッセイとは言わないと著者は断言します。しかも、エッセイどころか「エセもの」とまで切り捨てます。

実に、すっとします(笑)。

文章のヘソを作る、書き出しと締めくくりと三つのキーワード

書き出しの一行で読者の心をひきつけて、締めくくりで読者が思いをかけないところに落とすか、混沌していたものを論理で締めくくるそうです。

そして、文章が書き出しから締めくくりまでたどり着けるよう、書き出す前に「三つのキーワード」を決めておきます。

 

このキーワードを決めておくことで、書いている途中に浮かんだ思いつきを入れるのを防ぐのです。

今後、この「3つのキーワード法」を使ってみます。

文章の品格は「文体と言葉の選び方」

文章の品格は、文体や言葉の選び方に現れると言います。

品格がないものとして、3つの注意点があげられています。

  • しり切れトンボ的文体:「〜してみては?」「〜してみるのもいいかも。」
  • 体言止め:たまに使うならいい。
  • 手垢の付いた表現の安易な使用:「〜と思っているきょうこのごろ。」「〜にハマっている。」

ぼくは、まさに3つ目の「手垢の付いた表現」を安易に使っています

例えば、品格ある日本語には「ハマっている」はありえない表現で、「こだわっている」を使うそうです。

最後の一文が素敵でした。

なんとかして自分独自の表現で、ちゃんと描写したいという志が、文章に品格をもたらすのであります。

細かい文体や言葉の選び方より、「志」という言葉に勇気をもらいました。

ユーモアある文章は「自分」の扱いで決まる

生きていくうえでユーモアは欠かせない要素だと思います。当然、文章に盛り込めるようになりたいです。

著者の指摘は3点です。

  • 自分が楽しんではいけない
  • 自分をからかっていい
  • 人を笑いものにしない

本書で書き手に求めることの一つが「客観性」です。

自分の気持ちや論理を書きながらも、相手に伝わるためには客観的に思考しなければならないのです。

お笑い番組で自分のネタにウケまくる芸人がいたら、視聴者側は置いてけぼりになりそうです。

悪口を書きたくなったときの秘策

嫌なやつに対して何か書きたくなったら、一番正しい態度は何も書かずに黙殺するということです。一切書かないのがよろしい。

シンプルな結論です。

「嫌なやつ」が相手だと感情的になってしまいそうですが、ぐっと我慢して口にしないのが、品格ある日本語なのです。

「無視」するのも感情的ではありますが、理性でコントロールできるのが品格あるひとなのでしょう。

品格ある日本を書くには品格ある日本人になれ

タイトルには「文章術」とありますが、著者の求める文章を書くには「人間性」を高める「人間術」が必要そうです。

 

副題の

「どうすれば品格ある日本語が書けるか」

は、

「どうすれば品格ある日本人になれるか」

と読めてきました。

簡単ではありませんが、文章を書く際に心がけていこうと思います。

参考(他の方のレビュー)

girlsf.jp新しい本ではありませんが、最近のレビューが上がってました。

カテゴリー「私が出会ったマーケター」「イベントレポート」「息子と見聞録」を追加しました

はてなブログの機能のひとつ「カテゴリー」を活用してみます。

書いている私自身、自分がどんなことを書いているのか、混乱してきたからです。

そして、初カテゴリーとして「私が出会ったマーケター」を追加して、過去の記事を設定しました。

経緯を説明します。

はてなブログのカテゴリー機能

利用したのは、はてなブログの標準機能である「カテゴリー」。

無料版でも使える、基本機能のひとつです。

 

はてなブログの「カテゴリー」の特徴は、

  1. カテゴリーは記事の画面でも管理画面でも設定できる
  2. 新しいカテゴリーは記事の画面で追加する
  3. 複数のカテゴリーを作成できる(上限数は不明)
  4. ひとつの記事に複数のカテゴリーを設定できる

特に、4つ目の特徴は、いろいろな情報を盛り込んだ記事に複数のカテゴリーを設定できるので便利そうです。

 

詳しくはこちらのヘルプをどうぞ。

help.hatenablog.com

名前を考える前にブログの目的を振り返った

最初に作るカテゴリーは「マーケティング」と思ったところで、立ち止まりました。

そもそもこのブログは何のために書いてるんだっけ?と言う目的の確認です。

 

この記事にも書いたとおり、最大の目的は「マーケティング情報の発信」です。

marketing.hatenablog.com

日々インプットしているマーケティングの情報をアウトプットして、私自身とブログの読者のかたのマーケティングの知見を高めたいと思っています。

ただ「マーケティング」というカテゴリーは、さすがに大きすぎます。

まずはマーケティングの構成要素として「マーケター」に注目して、「私が出会ったマーケター」を新設します。

「私が出会ったマーケター」の記事一覧(2017年9月)

これまで投稿してきた記事を振り返ってみると、マーケティング関連のイベントでたくさんのマーケターの話を聞かせてもらっています。

 

「私が出会ったマーケター(イベントレポート)」というカテゴリーには以下の記事を設定しました。

現時点の記事は2本です。

「あなたの知らないデジマの世界」でThought Leadership(ソートリーダーシップ)を教わった(主催テクノロジー・ネットワーク) - マーケター河原塚の放課後ノート

日本マクドナルドCMO足立光さん講演「マクドナルドV字回復を支えたデジタルマーケティング戦略と実行」で5つのポイントを教わった - マーケター河原塚の放課後ノート

というわけで、右サイドバーのエリアに追加しました。

よかったらご覧ください。

カテゴリー「息子と見聞録」も追加

過去の記事には、息子とのやりとりを通して考えた記事も複数ありました。

イベントレポートもいつの間にか、増えています。

またこの記事もそうですが、ブログについて日々悩んだ記録も少なくありません。

 

そこで、カテゴリー「イベントレポート」「息子と見聞録」「ブログ試行錯誤」も追加しました。

 これからもカテゴリーを見直して、読みやすいブログを目指します。